政治 ブログランキングへ さらさらの部屋 金正男の暗殺事件から見た中国国内の情勢について。の話です。 忍者ブログ
12 . July
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20 . February
さてさて。しばし間があきまして失礼しました。
どうにも仕事でドタバタと騒いでおりました。ナハハハ^^;


とまあ、私がドタバタしている間に。随分と翁事件が起こりました。
皆々様もご存知のように金正男の暗殺事件で御座います。
私は忙しくて、この事件を知ったのは翌日くらいだったりするんですけど^^;

でもまあ、なんとも恐ろしい事件で御座いましたね。
この金正男さんも決して悪人ではなかったんですけれども。
やはり権力者の一族に生まれてしまったのが、なんとも不幸でしたよねぇ。


と言うわけで。
本日の本題は金正男の暗殺事件から判断するアジア情勢についての話です。
それでは参りましょう^^

それではまず最初に事件を簡単に説明しますと、ですねぇ。

東南アジアのマレーシアにおいて金正男が何者かに暗殺されました。
犯人は現地人で既に何人か逮捕されたみたいですが。
やはり背後には北朝鮮が存在する事は確実だろうと思われます。

この金正男には常に中国が護衛をつけていたそうなんですけど。
なぜか事件発生時には護衛の姿は無かったようです。
この点で中国は暗殺を容認していたのではないか。との可能性があります。

うん。まあ、普通に考えましてもね。
中国と北朝鮮が合意した上で金正男が暗殺された。と結論付けるのが、
妥当なところなんじゃないかなぁ。と思うところで御座います。


ただ。

この後に一つ不可解な出来事が起こります。
こちらをご覧下さいませ。
http://www.sankei.com/world/news/170218/wor1702180016-n1.html

これは産経さんの記事になるんですが、なんと中国メディア。
それも中国共産党機関紙が中国政府を真正面から批判したんです。

うん・・・なんともね。
タイトルにもありますように、極めて異例な報道で御座います。
こんな事など絶対にありえない。と言うくらいの物凄い出来事です。
果たして。なぜこんな事が実行されてしまったのでしょう?
これは暗殺事件そのものよりも、よっぽど重大な問題で御座います。


それで記事の内容としては、情報を発信しない中国政府を批判したものですが。
いやまあ、もちろんね^^;
そんな表面的な事が主張したいわけではないでしょう。
これは、北朝鮮に協力して金正男を暗殺した事に対する批判であるはずです。
断じて金正男の暗殺を認めてなどいないぞ。と暗に主張しているんでしょう。

でも、これはおかしいんです。
そもそも中国が金正男の暗殺を容認して、それで協力したはずなのに。
それを中国メディアが批判するような。そんな矛盾した事が起こったのでしょう?
これを説明するためには、金正男の暗殺に対して容認していない誰かさん。
批判している誰かさんがいる。
それも中国メディアを動かせる物凄い権力者がいる。と言う事になるかと思います。
つまるところ。
金正男の暗殺に対しては、中国の意思決定は必ずしも統一されていなかった。
・・・と解釈する以外には無いわけで御座います。

うん。まあ、そんなところでしょう。



このように今回の事件では中国側の矛盾が非常に目立っているわけです。
金正男の暗殺を肯定する勢力と否定する勢力。
この二つの勢力が、それぞれ独自の動きを見せている。と言う事になります。
繰り返しますが、これを説明するためには中国の意思決定。
それが統一されていない。と考える以外には無いわけです。

それでまあ、この点をもう少し踏み込んで考えますとね。
北朝鮮。金正恩が金正男を暗殺する理由は非常に単純明快。
金正男そのものが現在の支配体制を脅かす危険因子であるからです。
中国が金正恩を排除して金正男を北朝鮮の新しい支配者にする。と、
そのような可能性を考えるのならば、決して放置する事は出来ないはずです。
・・・まっ。それでも暗殺と言うのは非常に極端な例でしたけどねぇ。

そして、このような北朝鮮。金正恩に協力する中国勢力がいるわけです。
それが中国軍であり人民解放軍。軍閥などの勢力です。
彼らとしては現在の金正恩体制が維持される事の方が望ましいわけであり。
これを維持するため。と言う目的で協力する事は十分に考えられます。
だから、今回の暗殺事件に協力したとしても何も不思議な話ではありません。


これに対して金正男の暗殺を否定する勢力があるとすれば・・・。
その筆頭は間違いなく習近平になるはずです。
うん。まあ、そうなるでしょうね^^;
何しろ今の中国において北朝鮮に対する最大の強硬派が習近平その人です。
そもそもの話として習近平は中国軍。軍閥などと関係が深い北朝鮮。金正恩を、
これ以上ないくらい極めて目障りに考えている立場なのであり。
その支配体制を盤石にさせるような事など絶対に許すはずがありません。
そんなわけで。
金正男の暗殺を批判する勢力の親玉は習近平であると考えるのが妥当です。
ええ。習近平であれば、中国メディアに中国政府を批判させる。と言うような。
色々な意味での掟破り。異例中の異例な事が実行可能ですから。

・・・ただね。

そうなると習近平は金正男の暗殺を阻止出来なかった事になるわけです。
もっと言うと。
習近平が知らない間に勝手に中国の一部勢力が北朝鮮と協力して。
まんまと金正男を暗殺されてしまった。と言う事になるわけなのであって・・・。
もう最高権力者の面子が丸潰れだ。と言う事になってしまうわけです。


いや、てっきり私も最初はさ^^;
習近平が容認した上で暗殺事件が起こったのだとばかり思っていたんです。
うん。習近平が北朝鮮との交渉において。その取引の一環として。
金正男の暗殺を容認したんだろうなぁ。と考えていたんです。
でも、実際は違ったみたいですね。
こんな中国メディアに中国政府を批判させてしまうくらいには。
まったくもって習近平は金正男の暗殺を容認していなかったわけです。

でもさ。今更って話じゃん^^;

だって。
もう暗殺されちゃったんですよ?もう死んじゃったんですよ?
今更何を言ったところで全てがもう遅いんですよ?
それなのに中国メディアを使って中国政府を批判させて。
私は何も認めていない。断じて暗殺など容認しない。北朝鮮の行動を肯定しない。と、
そんな意思表示を今更やったところでさ。

私の知らないところで、私の許可なく暗殺されてしまいました。・・・と、
最高権力者が大声で自分の間抜けぶりを宣言しているようなものでしょう?^^;



習近平とその派閥の方々に申し上げます。
今回の中国メディアの報道って一体何がしたかったんですか?

中国が金正男の暗殺を容認したのは間違いだった。
北朝鮮と協力して金正男を暗殺したのは間違いだった。・・・と、
そのように主張したいんでしょうけど、そんな事をしても意味ないじゃん^^;

どんなに不満があろうとも、ここは黙っておいて。
あくまでも北朝鮮との取引の上で実行したんだ。
私が命令したんだ。最高権力者の命令によって実行された事なんだ。と、
そのようにしておかないとさ・・・権威なんて無くなっちゃうでしょう?

習近平の頭を飛び越えて、一部の勢力が勝手に動いて勝手に暗殺した。
なんて事になったらさ。
もう習近平を頂点とした国家システムが機能していない。と、
そんな事を自ら認めるようなものでしょう?違いますか?


・・・いや、本当にさ。何を考えているのかな。
これで、オマケとばかりに北朝鮮からの石炭輸入の禁止による制裁でしょう?
暗殺事件を認めていない。北朝鮮の行動を認めていない。との意思表示を、
中国内外に示すものなんでしょうけどさ。
これは逆に言えば。
認めていないはずの暗殺事件を実行されてしまいました。と、
自らの失敗を認めているようなものなんですからね?


そうなるくらいだったら・・・何度も言いますけど。
北朝鮮との取引だった。として中朝関係の改善に利用すれば良かったんです。
私達は金正男の暗殺に協力しました。
北朝鮮。金正恩の支配体制を支持しています。と言う態度を見せて。
それで北朝鮮側に一つ貸しを作っておけば良かったんです。

まっ。北朝鮮。金正恩が貸しだと思うかどうかは、別の話になりますけど^^;
でも、少なくとも内外に対しては習近平が北朝鮮と取引を行った。
それによって何らかの見返りを北朝鮮から受け取ったんじゃないか。と、
そのように思わせる程度の事が出来るでしょう?
仮に嘘。ブラフだとしても、それが証明されない限りは一定の効果はあるんです。
うん。それが外交と言うものだからです。

でも、中国メディアの一件にしろ制裁の一件にしろ。
それらの行動で一切合切を全て暴露しちゃっているでしょう?^^;
習近平が何も知らないまま。何も出来ないまま。
金正男を暗殺されてしまった。金正男一人満足に守れなかった。と、
そのように世界中の全ての人間に知られてしまったんですからね?

・・・失敗に失敗を重ねた見事な自爆だったと思います。



まっ。私達日本にとっては好都合な話ですけどね^^;

だって。
これで習近平と北朝鮮。金正恩の関係が悪化している事が確認出来たどころか。
習近平を完全に無視して独自に行動する勢力がいる事についてもね。
今ここで改めて確認出来ましたし。
これに加えて中朝関係まで悪化させているわけでしょう?


あの、一応言っておきますけど、中朝関係まで悪化してしまったらさ。
もう今の中国政府。今の習近平にとって良好的な外交関係なんて存在しませんよ?
ええ。一番良好なのは、中立の立場を崩さないロシアになるはずです^^;

それくらいに中国外交は、もう事実上の壊滅状態で御座います。
自ら望んで孤立化の道を爆走しようとしているわけですから。

・・・対中包囲網など作るまでも無かったのかもしれませんねぇ^^;


とまあ、こんな感じになるんじゃないかなぁ。と思います。いやはや^^;

それでは本日はこれで失礼させて頂きます。皆々様。おやすみなさいませ^^

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