政治 ブログランキングへ さらさらの部屋 中東の混乱が継続する事など、誰一人として望んでいない事です。 忍者ブログ
19 . April
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16 . August
さてさて。少し間があいてしまいましたね。失礼しました^^;
私事ではありますが、ちょっと忙しくなりまして・・・。
今までのように更新出来ませんが、ご容赦下さいませ。

とまあ、それはともかく。
安倍総理による70年談話も無事に発表されまして一段落ですね^^
「おわび」の言葉を入れながらも、「謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」と、
その一文が入ったのは、実に大きかったと思います。
うん。次の談話を見据えた形での表現は、見事で御座いました^^

・・・これで中国や韓国からの嫌がらせについても、一段落するでしょう。
ええ。もう日本に干渉している余裕がありませんからね。
ここ最近での両国の動きは特に目立ってきておりますけれど・・・。
今の中国も韓国も自国経済の立て直しを最優先として動いておりますので、
歴史認識について日本に文句を言っている余裕などありません。
文句を言うくらいなら、助けてくれ。と懇願したい。と言うのが本音でしょう。
だから、しばらくは小休止になって・・・それが終わってから大変な事になります。
うん。まあ、今の中国や韓国が行っている事では時間稼ぎにもなりませんからねぇ。

今のうちに色々と覚悟しておく事が必要で御座います。うん^^;



とまあ、そんなわけで本日はアジアから少し離れまして。中東の話題です。
こちらを御覧ください。
http://toyokeizai.net/articles/-/80502

これは東洋経済さんの記事なのですけれど・・・。
内容としては、イスラム国に対する打算的な思惑。目論見があるために。
意図的にイスラム国が放置される状況が継続するんじゃないか?
・・・と言うような意見が書かれております。
うん。まあね。
このような主張もわからなくもないですし、一理あるとは思います。
しかしながら、軍事。安全保障を司る立場の人間から言わせて頂きますと。
これは完全完璧にド素人の意見。
文字通りの机上の空論。目先の損得しか見えていない主張です。

この記事。この論評には戦争に対する認識が完全に欠落しております。
安全保障の重要性をまったく理解していない。と考えなければ、
このような主張は絶対に出来ないはずです。
・・・終戦記念日の翌日に、このような記事が出てくるなど私も思っておりませんでした。


うん。そうですね。
それでは一つ一つ取り上げて参りましょう。
まず最初に記事の内容では、アメリカの真の狙いは、

「中近東にイスラム国と言う不安定要素を残したままにして、
イランなど周辺諸国が彼らとの恒常的な戦いで消耗する状態を継続させる」

・・・と言うような事が書かれておりますが、これは少し論外だと思います。
そんな事をしたら中東諸国とアメリカの信頼関係が木っ端微塵に消し飛びます^^;
あの、ですね。
この主張におけるアメリカの国家戦略を考えた場合。中東地域の安全保障体制。
中東地域の平和と安定の全てを犠牲にする事を前提としている。と言う事になります。
つまりは、中東地域が安定化している状態よりも。
不安定化している状態の方がアメリカの国益になる。と解釈しなければならないわけです。


ここで中東情勢について基本的な部分を確認しておきますと。
従来に中東地域ではアメリカを中心とした安全保障体制が構築されていたわけです。
うん。私達日本。アジア地域と同じような状況が存在していたわけですね。
それゆえにアメリカは安全保障の側面から中東地域に対して、
絶大な影響力を確保する事が可能だったわけです。
中東地域の国々としても、安全保障の負担をアメリカに肩代わりしてもらえるわけで。
ギブアンドテイクの関係性が成立して、中東地域の平和と安定は守られておりました。
・・・まあ、それでも色々な争いはありましたけれどね^^;
ともかく。
ここで重要なのは、中東諸国は私達日本と同じ立場であると言う事です。
あくまでもアメリカの同盟国。協力国と言う立場なのであって。
アメリカの属国と言うような弱い立場では無い。・・・と言う事で御座います。

まあ、私が何を言いたいのか?と言いますと。
その気になれば中東諸国はアメリカを除外して。自分達の力だけで。
独力で中東地域の平和と安定を守れる程度には強い国家だ。と言う事です。


うん。この点は非常に重要です。
既に先の大戦から考えても70年もの時間が経過しているわけです。
私達日本が経済大国となったように、中東諸国も発展途上国などではありません。
私個人の意見ですけれど、もはやヨーロッパ諸国と比較しても。
さして遜色が無い程度には、中東諸国は強力な国家になっております。
このような状況において。
万が一にも。アメリカが意図的に中東地域の混乱を放置するような事があったとしたら。
中東諸国は自分達の独自の力によって、中東地域の平和と安定を守ろうとするでしょう。
つまりは、核保有です。


中東地域における最強にして最大のアメリカの同盟国であるサウジアラビア。
この国は既にパキスタンとの間に核兵器輸送の合意を取り付けている状況にあります。
(↑建前上は、単なる噂と言う事になっていますけれどね^^;)
既にサウジアラビアはパキスタン側に代金を支払っている状態です。
後は、パキスタンからサウジアラビアに核兵器が輸送されるだけ。
そして、無事に輸送されれば、その瞬間にサウジアラビアは核保有国の仲間入りです。
・・・そうなれば世界情勢の勢力図が激変する事は確実です。
もうサウジアラビア。中東諸国はアメリカとの同盟関係が無くても自力で何とか出来る。
中東地域は中東諸国の独自の力によって平和と安定を維持出来る。


と言うわけで。
アメリカが中東地域の不安定化を放置する。なんて事は、ありえないんです。
そんな事をして中東諸国がアメリカを見限ってしまったら。
アメリカから完全に独立する形で安全保障戦略。安全保障体制が確立されてしまったら。
中東地域における権益の大部分をアメリカは失う事になります。
繰り返しますが、中東地域でのアメリカの権益。影響力の根底にあるのは。
中東地域の安全保障をアメリカが中心となって負担している事実があればこそです。
その負担をアメリカがしなくなったら、
中東地域にアメリカの影響力を残しておく理由なんてありません。
もう中東諸国はアメリカの都合など一切考慮しなくなってしまう事でしょう。
だって。
安全保障を担わない時点で、アメリカは中東地域と無関係の国家であるからです。

そうなる事が誰の目から見ても明らかだと言うのに、
イスラム国を放置して中東諸国を疲弊させる事がアメリカの真の狙い・・・ってさ。
もう笑い話にしかなりませんもん^^;
アメリカが中東から全面撤退する。と言うのだったら、わからなくもありませんけれど。
そうじゃなかったら、中東の混乱を放置する事なんで出来るわけがありません。
アメリカが中東地域への影響力を継続して保持したい。と思っているのならば。
一刻も早く中東地域の安定化を目指すしか無いんです。
・・・中東諸国から見限られる前に。です。


んー。一応言っておきますと。
イスラム国の損害が単純な戦闘行為による被害だけ。と思ったら大間違いで御座います。
イスラム国は、単なるテロリスト集団でしかありませんが。
同時にイスラム教と言う宗教を掲げている組織でもあります。
つまり、イスラム国の最大の被害とはイスラム教を名目とした武力行使そのもの。
イスラム教内部での宗教対立を煽っている。と言う事実で御座います。
なので。
イスラム国がサウジアラビアには、あんまり攻撃を仕掛けていないから大丈夫だ。
サウジアラビアは安定しているし磐石だ。なんて主張は、楽観的過ぎます。
サウジアラビア内部にも民族対立や宗教対立はあるんです。
イスラム国の影響を受けて、それらの対立が表面化してサウジアラビアが不安定化する。
・・・と言うような可能性も十分にありえるんです。
と言うか。
その可能性をサウジアラビアは一番恐れているんです。
だから、サウジアラビアも一刻も早くイスラム国が殲滅されて中東地域が安定する事。
国内が不安定化しない事を誰よりも望んでいるんです。
・・・国内の安定と言う点から比べれば、イランの事など後回しに考えるはずです。

うーん。そう言う意味でも、この記事って考察が少し浅いんですよねぇ。


そして、次の話題ですけれど・・・そうなる事をイスラエルも望んでいる。
紛争が大規模化し、長期化して軍需産業が儲かる。利益を獲得出来る。って。
本当にね。ホントにバカ丸出しの意見です^^;
何一つとして弁解出来ない程度には、極めて愚かしい主張だと思います。

ちなみに。参考程度までに例題を書きますと。
それと同じ事を考えて実行されたのが、先の『イラク戦争』です。
まさしく戦争のための戦争。何一つとして正義の無い戦争でした。
そんなもののために、どれほどの犠牲があった事か。
それを金にして、どれほど理不尽な利益が搾取された事か。・・・考えたくもありません。
本当にイラク戦争と言うのは、この世界で最も邪悪なものが蠢いておりました。
それを再び繰り返そうとしているのならば、救いようの無い愚か者ですし。
そのようにイスラエルが本気で考えているのだとしたら、
・・・イスラエルは滅びるべくして滅びる事になるでしょう。

それで、ですねぇ。
普通に考えましても、今のように中東情勢の不安定化が続いてしまう事は。
イスラエルにとっても極めて不都合が大きいので御座います。
既にアメリカの話題でも書きましたように。
中東地域での混乱が継続すればするほどに、アメリカの影響力は小さくなっていきます。
イスラム国の武力闘争が宗教対立を煽っている以上。
それはイスラム教勢力の全てにとって無視出来ない非常に大きな不安材料です。
この問題が解決されない事で中東諸国のアメリカに対する失望感は、
日増しに大きくなっていくはずですし。
最終的には必ずや中東諸国がアメリカより独立する形で安全保障体制を確立させます。
・・・そうなったらイスラエルにとっては国家存亡の危機で御座います。
その理由は、中東地域に対するアメリカの影響力が消滅した時点で。
国際社会。中東地域でイスラエルを擁護する者が誰一人として存在しなくなるからです。

この記事ではイスラエルにとって都合が悪いのはイランだ。と言う事になっていますけど。
それは明らかな間違いです。
これではイラン以外の大多数の中東諸国がイスラエルを歓迎している。との意味になります。
違うんです。
そんな中東情勢は、そんな生易しい状況じゃないんです。


よろしいですか?重要な事ですので、よくよく聞いて下さいませね。
今現在にイスラエルを容認。もしくは黙認している中東諸国と言うのは。
アメリカとの関係に配慮するがゆえに容認。黙認している。と言うだけの話です。
そのアメリカが存在しなくなった。影響力が無くなった。となれば・・・。
中東諸国の全ての国々がイスラエルを敵視するだろう事は明らかです。
・・・ええ。その程度にはイスラエルは中東諸国から物凄く恨まれていますからね。
この瞬間。イスラエルは完全に孤立無援。四面楚歌の状態となり。
イスラム教とユダヤ教の最終決戦となる事は、もはや時間の問題で御座います。

えーと。そもそもの話と致しましても。
これまた記事には書かれていませんが、今のアメリカは軍事費を削減している真っ最中です。
そんなアメリカに今までどおりイスラエルを守る事なんて不可能なんです。
・・・いくら最強のロビー団体であるAIPACが動いたとしても、
アメリカの主張は「無い袖は触れない」と言う事に変わらないんです。
もしアメリカが無理に軍隊を動かそうとすれば、アメリカ国民が怒り狂って暴動を起こします。
それが今のアメリカの現状です。そんな背景がある以上。もうどうにもならないんです。

「アメリカが今までのようにイスラエルを擁護しない」

その事実一つだけで中東諸国。イスラム教勢力は容赦なくイスラエル。
異教徒を中東地域から叩き出そうとするのは必然的な流れで御座いますし。
そうなる事をイスラエルは一番恐れている。
・・・戦争で軍需産業が儲かる。と言う程度では、まったく割に合わないでしょう?^^;
だから、イスラエルにとっても一刻も早く。
アメリカの影響力が中東地域に残っているうちに。
中東諸国が独自の安全保障体制を確立する前に。中東地域が安定する事を望んでいるんです。


でまあ、次に「イランを弱体化させたいという思惑」ですけど。
ぶっちゃけ。
それだけを目的とするなら、他にいくらでもスマートな方法があります^^;
あえてイスラム国なんて、わけのわからない不安定で。不確定な要素を用いたり。
まして中東全域の平和と安定を破壊するほどの事じゃありません。
イランを弱体化させるだけで、そこまでの事をしているのだとしたら・・・。
アメリカの中東戦略担当官って、よっぽど無能で、おバカな人です^^;
イラン一つを弱体化させるのに、ここまで大騒ぎしているって。
申し訳ありませんけれど、その人には才能が無いんです。転職した方が良いです。

それから最後にトルコですね。
トルコはイスラム国を攻撃すると同時にクルド人に対する攻撃も仕掛けています。
・・・いえ、どちらかと言えばクルド人に対する攻撃の方が多いくらいです。
それで、この動きは極右。超タカ派なんて表現では不足しています。
なぜならば、やっている事は中国共産党と同じですからね。
どこの誰が考えたとしても、ムチャクチャもいいところで御座います。

まあ、イスラム国に対する積極的な姿勢を見せる事で国際社会からの批判を封殺しつつ。
この機会に一緒に片付けてしまおう。と思っているんでしょうけれど。
そんな事をしていたら、今度はクルド人勢力が丸ごとイスラム国と同じものになります。
ヘタをすれば、トルコとクルド人との全面衝突が起こる可能性があります。

もっと言うのならば、現在のエルドアン首相に対する反対勢力まで武装放棄して。
トルコ全域が泥沼の内戦状態にまで突入してしまう可能性すらありえます。
うん。現在のエルドアン首相に対するトルコ国内の批判の声は大きいですからね。
こんな感じで万が一にもトルコが不安定化してしまった場合。
中東地域の混乱は、ほぼ確実にヨーロッパにまで波及する事になります。
トルコと言う防波堤が無くなるわけですからね。
そうなったら、もうグッチャグチャです。ヨーロッパは悲鳴を上げしかありません。

・・・イスラム国を利用してクルド人を殲滅する。
そんなの成功するわけがありません。確実に第二のイスラム国になるはずです。
本当に。何が都合が良いと言うのでしょう。
逆に今こそクルド人との平和的な和解を目指さなければならないはずです。


でまあ、結論なんですけれど。
この東洋経済さんの記事では、色々と不足する部分が多いです。

・・・確かにね。
中東情勢の混乱と言うのは、一朝一夕で解決出来るものではありません。
でも、そうだとしても。
争いが長期化する事で利益が発生する。・・・とか。
また、利益を発生させるために争いを長期化させる。・・・とか。
特に根拠も無いのに、そんな事を言ってはダメなんです。
そのような主張が出てしまえば、国際社会の連携が乱れてしまいます。
私個人の意見としては・・・とても罪深い行為のように思われてなりません。
たぶん無自覚だとは思いますが。
無用に不和の種を撒き散らして世界を混乱させるような事は控えるべきです。

東洋経済さんと言う日本のメディアにおいて、
このような無責任な記事が出てくる事は、ちょっと問題です。
この記事では、まるで今よりも中東情勢は悪化しない。と言わんばかりですけれど。
そんなわけがないんです。中東情勢を放置すれば、まず間違いなく悪化していくんです。
・・・大変失礼ではありますが、もう少し慎重になられるべきだと私は思います。


とまあ、こんな感じかな^^;
そこまで目くじら立てる事でもないかなぁ。とは思ったんですけれど。
でも、こんな無責任で楽観的過ぎる意見が中東情勢に対する主流になってしまったら。
本当に洒落にならない事になる。と思って話題にさせて頂きました。いやはや^^;


それでは本日はこれで失礼させて頂きます。皆々様。おやすみなさいませ^^

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