政治 ブログランキングへ さらさらの部屋 中東の最大にして最後の砦。 忍者ブログ
27 . April
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22 . April
本日は中東情勢の話で御座います。

この産経さんの記事では、混迷するイエメン軍事介入していたサウジアラビアが、
空爆による軍事介入を終了した。・・・と言うニュースだったわけですけれど。
えーと。軍事介入の宣言が先月の3月26日だったはずなので。
一ヶ月と経たない中での終了宣言となるわけですね。

まあ、ちょっとバタバタして無計画な感じもしないわけではありませんし。
今回の軍事介入の終了がイエメンの問題解決を意味するわけでもありませんけれど。
でもね^^;
私個人の意見としては今回の空爆の終了。
軍事介入を切り上げたサウジアラビアの判断は、正しいものだったと思っております。

それは、なぜなのか?と言いますとね。
この産経さんの記事にも書いておりますように。
サウジアラビアがイエメンに対して軍事介入を行う事が。
あるいは、物凄く大きな負担になる可能性と言うのを私は心配していたんです。


あの・・・ほら。今現在におきましても、サウジアラビアなどの産油国にとっては。
国際的な石油価格の下落に苦しんでいる状況がありますでしょう?
いやまあ、サウジアラビアに限って指摘するのであればね^^;
十分に準備をしているから、問題ない。とは言われております。
おりますけれど、それはあくまでも石油価格の下落だけを考えた場合であって。
イエメンに対する軍事介入の負担については、一切考慮されていないんです。

そんなわけで石油価格の下落と言う負担を背負っている状態にあって。
ここでイエメンへの軍事介入。
しかもそれが長期化。大規模化してしまう。と言う事になってしまった場合。
凄まじく大きな負担をサウジアラビアは背負う事になるのは間違いありません。
そして、そうなってしまえば万が一にも。
サウジアラビアと言う国家そのものが傾いてしまうのではないか?
・・・と言う可能性を私は強く懸念していたので御座います。

サウジアラビアと言う国家情勢を見ていきますと・・・まず民主主義国家ではありません。
また、イスラム教のスンニ派とシーア派などの対立も残っております。
このような国内情勢があった上で、国際的な石油価格の下落とイエメンに対する軍事介入。
この二つが組み合わさって国家財政を圧迫し、国内情勢が不安定化した場合。
現状に対する不満から、『アラブの春』の再来で民主化勢力が台頭したり、
今まで不当に虐げられてきた少数勢力が武装放棄する。などの可能性があると思います。
・・・サウジアラビアが第二のイエメンになる可能性も十分にありえるんです。

あの・・・これは、私の個人的な意見なのですけれども。
今現在の混迷する中東情勢において、最後の砦となっているのが。
まさしくサウジアラビアである。と私個人は確信している次第で御座います。
その理由は、従来に存在していた中東地域の安全保障体制。
欧米諸国主導による安全保障体制に味方をしている最大の中東国家だからです。
もしもサウジアラビアが崩れるような事があれば。
その瞬間。完全完璧に従来の安全保障体制が木っ端微塵に崩壊して
容赦なく中東全域が火の海に染まる事になります。
もはや修復不可能なほどに中東の混乱は決定的なものになる。と私は考えております。


それでね。さらに指摘すると・・・。
んー。これは相当に偏った意見だと言う事は重々承知の上で。
それでもあえて書かせて頂く事なんですが・・・。

イエメンが混乱したからと言って、さして重大な問題ではないんです。
紅海。スエズ運河の物流さえ確保出来ているのならば。さほど騒ぐ話ではありません。
ええ。サウジアラビアが不安定化すると言う最悪の事態を考慮するのであれば。
迷わずイエメンの問題など切り捨てるべきです。
イエメン一国のために中東全域を火の海にするわけにはいかないからです。


それに、ですねぇ。
現在のイエメンの情勢は極めて複雑ではありますけれど。
それでも。最も有力な勢力として名前が出てきているシーア派系のフーシ派は。
別にイエメンそれ自体を破壊しようとしているわけではありませんし。
国際社会を丸ごと全てを敵に回そうとするイスラム国などとも、明確に違います。
さらに言えばフーシ派を支援しているイランなどについても。
国際社会を敵に回そう。などとは微塵も考えていないはずです。
彼らが考えているのは、ひとえに今まで虐げられてきたシーア派の権利拡大です。

・・・まあ、何が言いたいのか?と言いますと。
仮にシーア派系フーシ派がイエメンで大部分の覇権を掌握したのだとしても。
スエズ運河の物流を阻止するような暴挙はしないだろう。と言うのが私の予想です。
そんな事をすればイスラム国と同じように国際社会から総攻撃を受ける事になります。
そこまでフーシ派もイランも。ついでに言えばロシアも、おバカではありません。

だから、フーシ派が覇権を握ったとしても。即座に否定するのはやめるべきです。
もちろん「容認しろ」みたいな無茶な事は私も言いませんけど^^;
でも、無理をしてまで戦う敵ではないだろう。とも私は思うわけなのです。
フーシ派と戦うのであれば、その前にイスラム国と戦うべきですし。
イエメンの問題よりも先にアフリカなどの難民問題を優先するべきです。


結論としては。
イエメンがどうなろうと。少なくともフーシ派が勝利したとしても。
さして何かが変わるわけではありません。
しかし、サウジアラビアが傾けば中東情勢。世界情勢が変わってしまいます。
サウジアラビアがイエメンに対する軍事介入を停止して。
自国の防衛に徹した判断は、極めて妥当な判断である。
または、高度な政治判断である。と表現してもよろしいだろう。と私は思っております。


それでは本日はこれで失礼致します。皆々様。おやすみなさいませ^^

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