政治 ブログランキングへ さらさらの部屋 天秤にかけられたイランの合意と対ロ制裁。 忍者ブログ
19 . April
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14 . April
本日は日経さんの記事で中東情勢。イランに関するニュースで御座います。


これはね・・・これはまた本当に凄まじいニュースです^^;
内容としては、これまでイランに対して輸出禁止となっていたミサイル兵器を、
ロシア側が核協議の合意を理由として独断で輸出した。と言うものですが。
この背景を考えると、怖ろしいまでの高度な外交戦略。世界戦略が見えてきます。

日経さんの記事では、今回のイランに対するロシアのミサイル兵器の輸出について。
イラン産原油とロシア産穀物との取引がある。と言う事が報道されていますけど。
そんなものは極めて表面的な理由でしかありません。
ロシア政府。プーチン大統領の思惑は、もっと凄まじいレベルだと私は思います。
それでは参りましょう^^

まず確認として今回のロシア側の動き。その背景にあるものは。
当然ながら、欧米諸国による対ロ制裁に対する反撃行動の一環だと言えます。
そして、これは既に書いている事でもありますが。
今現在にロシアが動く理由と言うのは、アメリカの身動きが取れないためです。

現在のアメリカ政府。オバマ政権は、イランとの核協議に対する合意を目指して。
あらゆる手段を用いて最終合意を目指している真っ最中です。
でまあ、その手段の中には合意に反対していたイスラエルを説得するために。
最優先でイスラエルを守る。との確約が存在する事は間違いありません。
ですので、今のアメリカの国家戦略。軍事戦略と言うのは。
イスラエル以外では指一本動かせない状態にある。と表現出来るかと思います。

それで、これは当たり前の話ですが、アメリカ軍が世界最強の軍隊だとしても。
満足に動けない。戦えない。となれば宝の持ち腐れもいいところ。
今のアメリカ。欧米諸国と言うのは、極めて苦しい立場にあると言えます。
ロシアの昨今の言動と言うのは、これらの情勢を見越した上で行われている。と、
そのように考えて間違いではないだろうなぁ。・・・と言うのが私個人の見解です。


ロシアの動きについても確認しておきますと、東南アジアのベトナムやタイ。
そして、欧州のギリシャやハンガリーなどとの関係強化と言うのは。
間接的ではありますが、ロシアによる明確な反撃行動です。
それでまあ・・・ちょっとネタバレみたいな事を言いますと。
ぶっちゃけ。ここまでだったならば私も予想していたんです。うん^^;
この程度の事は絶対にロシア。プーチン大統領は仕掛けてくる。と思っていました。

でも、今回に話題としましたイランに対するミサイル輸出については。
これは完全に私は予想しておりませんでした。
・・・ああ。ここまでいくのか。さすがはロシア。プーチン大統領だ。と、
そう思う程度には今までとはレベルの違う行動です。
そうですね・・・今までの反撃行動とは異なる直接的な行動だと言えますね。


もうね。今回の一件でアメリカは冷や汗をかきまくっているはずですからね^^;
繰り返しますが、アメリカはイスラエルを最優先で守る。との確約をしています。
これによりアメリカ軍は満足に動けないと同時に。
全ての国家戦略。軍事戦略が極めて制限された状態にあるとも言えるのです。

つまり、私が何を言いたいのか?と言いますと。
今のアメリカには、イスラエルに関係する不測の事態が発生した場合。
全ての国家戦略を無視して、イスラエルへの対応を優先する義務があります。
当然ながら。
対ロ制裁とイスラエル。どちらを選ぶか?となった場合でもイスラエルなんです。
ロシアを後回しにしてでもイスラエルに関する案件を優先しなければなりません。
このように考えた時。
今回のようなイランに対するミサイル輸出禁止をロシアが無視した場合。
アメリカが取るべき手段は次の二つだけです。
一つ目は力ずくでロシアに従わせる。二つ目は交渉してロシアに従ってもらう。

・・・うん。ここですね。これこそがロシアの狙いで御座います。


一つ目の方法は至極単純に対ロ制裁の今以上の強化する事か。
もしくは、ロシアに対する軍事的な制裁行動を行う事です。
・・・でも、今のアメリカには絶対に出来ません。
現状においても既に対ロ制裁への不平不満は高まっております。
対ロ制裁は負担が大きい反面。それに見合うだけの成果。利益が存在しないからです。
ギリシャが反対を明言するように、他の国々まで反対を表明し始める事でしょう。
無理に実行しようとすれば、対ロ制裁においてアメリカが孤立してしまいます。

それからロシアに対する軍事的な制裁行動については・・・これは論外です。
そんな事をすればイスラエルの対応が中途半端になってしまうからです。
これはイスラエルにとって本末転倒。
アメリカのロシア攻撃については、イスラエルは絶対に認めないはずです。
無論。その前段階であるウクライナに対する軍事介入ですら認めないでしょう。

イスラエルが認めるとすれば、イランへの攻撃以外にはありませんが。
そうなると今度はアメリカにとって本末転倒になります。
今のアメリカにはイランを攻撃する事はもちろん。制裁を強化する事も出来ません。
そんな事をしてしまえば、せっかくの合意が破棄されてしまうかもしれないからです。



さてはて。このような場合にイスラエルはどう考えるのか?
ロシアと交渉してイランの制裁行動を守らせろ。と言うに決まっています。
この場合のロシアとの交渉と言うのは・・・対ロ制裁をやめろ。と言う意味です。

うん。皆々様。おわかり頂けますでしょうか?
ロシアはイスラエルを利用して対ロ制裁を潰そうと考えているんです。
ええ。もう洒落になりませんよね。ロシア。プーチンさんは怖過ぎます。
・・・でもまあ、本当に。これって凄いよね。うん^^;


それで・・・おそらく。ではありますけれど、それでも非常に高い確率で。
アメリカ政府。オバマ政権は折れるだろう。と思われます。
対ロ制裁とイランの核協議に関する合意。この二つを天秤にかけた場合。
十中八九。オバマ政権は後者を選ぶだろうと思われます。
今のまま対ロ制裁を継続したとしても、成果にならないからです。
オバマ政権は政権のレガシー。遺産作りに必死です。
だから、目先の成果であるイランとの核協議の合意は捨てられません。
・・・対ロ制裁に対する方針転換は十分にありえるだろうと思われます。


しかしまあ、アレですよねぇ^^;
今のロシア。プーチンさんってハンパじゃないとは思ってましたけど。
いやいや、本当に凄いです。
・・・一度で良いので。安全保障について御教授をお願い出来ないかなぁ?いやはや^^;


それでは、本日もまた失礼致しました。皆々様。おやすみなさいませ^^

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