政治 ブログランキングへ さらさらの部屋 フランス政府。マクロン大統領は、もう少し危機感を持たれるべきです。 忍者ブログ
30 . April
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20 . January
うーん。フランスを取り上げたので、今度はドイツの話をしようと思ったんですけど。
もう少しばかりフランスの話を書きたいと思います。
と言うわけで、本日は前回の続きです。
それでは参りましょう^^

でまあ、早速で申し訳ないんですが本題に入りますと・・・。
まず物凄く基本的な事を書きますとね^^;

経済を自由化するのなら、まず第一の大前提として移民や難民は止める事。
逆に移民や難民を受け入れるなら経済の自由化を止める事。
この二つは基本的に両立する事は無いだろう。と言うのが私の個人的な見解です。
と言いますのもね。
自由化と移民政策の二つを両方同時に実行すると・・・社会保障体制が崩壊するからです。


いや、これは別に難しい話ではなくて、ですねぇ^^;
移民政策って経済的な損益を見る事は当然ですけど。
それと同時に社会保障体制が維持出来るかどうか。と言う視点も極めて重要です。
なぜか?と言いますとね。
まず単純な話として、移民政策で問題になるのは常に低所得の単純労働者だからです。

うん。当然ですね^^;
高所得者で高度技能の専門家であれば、その気になれば自力で何でも出来るわけです。
政府の支援なんて最初から不必要ですし、仮に必要でも最低限であるはずです。
むしろ支援した以上の物凄い税金を納めてくれるわけですし。
それ以前の話として、そんな優秀な人材は世界各国から引っ張りだこなのでね^^;
そのような高度な人材は、そもそも移民政策とは無関係に扱われるものです。

ですので、移民政策での問題と言うのは低所得者の単純労働者であり社会的な弱者。
すなわち大きな支援を必要とする人々に対する負担になるわけです。
この負担をどう考えるのか。と言う事が移民政策における問題の本質です。
・・・低賃金の安い労働力が確保出来る。なんて極めて思慮の浅い愚かな意見です。
こんな意見を本気で主張する人がいるとしたら、その人はよっぽどのバカです^^;
ともかく。
このように移民政策の負担と言うのが社会保障になるわけで御座いますね。


それで、です。
移民政策の最大の利点と言うのは、国家に所属する国民を増やす事。
国家全体。社会全体に貢献する国民を増やす事にあります。
それでまあ、そんな一人前の国民になってもらうためには様々な支援が必要であると同時に。
多くの時間が必要にあるわけです。

それで・・・ああ。一番重要な情報がうろ覚えでした。申し訳ないです。
(↑なんて私はバカなんだっ!)
ただ。
私の記憶が間違いでなければ、移民政策で受け入れた移民。
その中でも低所得の単純労働者が一人前の国民として自立するまでの期間。
社会保障を支える側になって国家。社会に貢献出来るまでの期間と言うのが。
どれほど早く見積もっても20年の時間が必要なんです。
よって。
移民政策と言うのは、少なくとも20カ年計画を前提とする必要があるって事です。


いや、不確かな情報で申し訳ないんですけど・・・でもね。
見知らぬ土地で、見知らぬ人々ばかりの環境で一人前に自立しようとすれば。
それくらいの時間は必要だろう。と私は思います。
それで、そうだとすればね。
これ一つだけを見ても移民政策が、どれほどまでに難しいものであるのか。
どこの誰であろうとも容易に理解出来るのではないか。と思うのです。

うん。一時的に雇って数年で絶対に帰ってもらう。と言うのなら話は別ですけど。
永住権を前提とした移民政策を大真面目に論じるんであれば、やはり最低ラインは20年です。
ここまで長期的な視野を持たない限りは・・・移民政策の成功はありえないと思います。

20年以下の単位で移民政策を組み立てるなど無責任極まると私は思いますし。
そんな移民政策は絶対に失敗すると思います。
うん。安全保障の観点から断言します。そんな不完全な移民政策など自爆も同然です。
まず間違いなく将来において。私達の子供達にとっての重大な禍根となります。


でまあ、話を戻しますけれども^^;
このように移民政策だけだとしても、最低ラインが20カ年計画と言う重大な問題だと言うのに。
これに加えて経済の自由化。極端なグローバルスタンダードを実行したらどうなるのか。
簡単です。物凄く簡単です^^;
今まで支える側だった人間までもが、受ける側に加わる。と言う事です。

ただでさえ移民の流入。外国人労働者の存在により社会保障を受ける側が多くなっている中。
経済の自由化により負け組となった自国民までもが、支える側から受ける側に変わるわけです。
さらに経済の自由化に特化すればするほどに負け組は増える。

ちなみに。
自由主義経済の極致とは一握りの勝ち組と大多数の負け組です。
この点については自由主義経済の象徴でもあるアメリカ合衆国が証明している事です。
マクロン大統領が自由化に傾倒すればするほどにフランス国民の負け組は増えるんです。
移民の増加と負け組の増加。
この二つが合致したら・・・そりゃあね。社会保障体制それ自体が破綻するのは当然です^^;


ほら。前回に私は、今のままフランスが自由化を推し進めたらアメリカみたいになる。と、
そのように書きましたでしょう?
フランスの方々。どうか今一度冷静になってアメリカを見て下さいませね。
先のオバマケアが出てくるまで、アメリカに満足な保険制度一つ存在しなかったのはなぜか?
それはアメリカが社会保障を最初から度外視しているからです。
・・・いや、これは冗談でも何でもないんです。単なる事実です^^;

社会保障を度外視していればこそ、アメリカは経済の自由化と移民政策の推進。
この二つを同時に実行出来ているんです。
つまるところ。
社会保障の不足分を、経済発展に傾倒する形で無理やり穴埋めしている・・・わけです^^;

「弱者として社会保障を受け取るな。いつでも誰にでもチャンスをやるから強者になれ。
自由と平等は常に存在する。
強者になって。アメリカンドリームを実現させて利益を。権利を勝ち取れ」

・・・なんともまあ呆れくらいに極端な経済システムではありますし。
フロンティア精神が溢れ過ぎている国是ではありますけれど^^;
アメリカ型の極端なまでの自由主義経済とは、つまりはコレであり。
これこそがアメリカだと。アメリカ国民が自分達の文化だと。国是だと認めている以上。
その点について他国の人間が文句を言うのは筋違いです。
だって、それがアメリカだからです^^

いやぁ~。私達日本人からすると、まったくもって理解し難い部分もありますけど。
ここまで突き抜けているんだったら、いっそ清々しくもありますよねぇ。
あらゆる分野の進歩。発展に文字通り全てを賭していればこそ。
アメリカは世界一の国家。世界の超大国であるわけなんです。うん^^;



とまあ、そんなわけで。
そんなアメリカみたいになりたい。と言うのなら私は止めません。
しかし、フランス人の気質から考えれば、そんな事は絶対に違うでしょう?^^;

「なんでフランスがアメリカみたいにならにゃあならんのだ。
そんな事をしてまで経済発展を優先する必要は無い。フランスはフランスだ」

・・・と、おそらくフランス人は考えるはずです。
前回にもフランス貴族なんて書きましたが、もし仮にルノーが民営化した挙句。
外資に乗っ取られて外国企業になっちゃった。・・・なんて事になったらさ。
もう絶対にフランス国民は、そんな事は認めないはずです^^;


このようなフランス国民の民意。フランス人の気持ちについて。
まったくもってマクロン大統領は考慮していないだろうなぁ。と私は思うんです。
うん。少なくとも、経済政策ではフランス国民の心情を完全に無視している事でしょう。

それに加えて移民政策。難民受け入れで大量の外国人労働者が存在しているとなればさ。
今の段階から社会保障を拡充するって事実上不可能でしょう?
外国人のために負担が増えたりしたら、どう考えてもフランス国民は怒り狂うはずです。
それとも社会保障制度において自国民と外国人を選別しますか?
そんな事をしたら差別だって大騒ぎになりますよ?
あるいは外国人排斥運動が起こって、一気にフランス革命に突入するかもしれない。

でも、だからと言って全員を平等に支援するわけにもいかない。
そんな事をしたら既に書いたように社会保障制度が維持出来ない。破綻してしまいます。
国民の負担を増やさず、なおかつ社会保障を拡大させるとなったら・・・。
後はもう経済政策それ自体を大転換するしかない。経済の自由化を諦めるしかない。
社会主義的な経済政策を打ち出すより他には無い。
でも、それはマクロン大統領自身が失政を認める事に等しい。出来るはずも無い。
よって。
現在のフランス政府。マクロン大統領としては手詰まりだ。と言う事です。


・・・しつこいようですが移民や難民を受け入れるべきではなかったです。
受け入れるのであれば、経済の自由化はするべきではなかった。
ある程度まで移民や難民が自立可能な環境が確立するまでは・・・待つべきでした。
断じて二つを同時に実行するべきではなかったんです。
うーん。失礼ですけど、これって初歩の問題だと思います。

おそらくですが、マクロン大統領は全てを個別で判断していたのでしょう。
もちろんアメリカ型の経済システムを目指している。って言うなら話は別ですよ?
そこまでの覚悟があるなら、どうぞおやりなさい。・・・です^^;
でも、さすがにマクロン大統領もそこまでの事は考えていないと思うんですよねぇ。
んー。先の民主党政権の頃から私が主張した事の一つとしてね。
断言しますが、個々に独立している政治的な案件なんて存在しません。うん^^;


ちょっと話は変わりますが。
政治的な案件とは常に二つ以上の複数に関連する複合的な問題の総称にして。
一般的な手段では解決不可能。あるいは極めて困難な問題の事を言うのです。

そもそもの話として一般的な手段で解決出来る問題であればね。
官僚さん。役人の方々が全て解決しています。それが彼らの仕事だからです^^;
そんな彼らが解決出来ない問題が、政治的な案件として政治家のところに上がってきます。
そんなわけで。
個々に独立した安直な内容の政治的な案件と言うのは、この世に存在しません。
存在するとしたら、よっぽど官僚組織。役人が無能であるか。仕事をサボっているかです。
この世界に存在する政治的な案件は、大多数が複雑怪奇で面倒くさい問題なんです^^;


でまあ、こう考えると政治家と官僚の役割が全然違う。と言うのがわかりますでしょう?
官僚さん。役人は決められたルールにおいて合理的に効率的に。
迅速に問題を処理する実務能力が求められる仕事です。
これに対して政治家は決められたルールでは解決出来ない問題。
合理的に効率的に解決出来ない問題を、広い視野と柔軟な思考により最も妥当性のある決断。
長期的な視野で国家。国民。国益にとって最大の利益となる目的を選択するのが仕事です。

政治家と官僚は似て非なるものです。混同したら絶対に政府機関は機能不全に陥ります。
必ずしも優秀な官僚が優秀な政治家になるとは限らない。
高学歴のエリートさんが民意に選ばれるとは限らない。
その理由は、この点にある・・・わけですね^^;

とまあ、この流れで考えますとね。
一国の国家元首。大統領ともなれば一番複雑怪奇で一番解決困難な問題と対峙するんです。
経済なら経済だけ。移民なら移民だけ。社会保障なら社会保障だけを見て判断するなど。
それらを個々の独立した問題として決断するなど、絶対に許されない事であり。
だからこそ、全てを内包した安全保障戦略と言う国家戦略が最上位として。
その上で政治的な決断を実行する・・・わけで御座います^^;


本題に戻りまして、フランス政府。マクロン大統領って、コレをやっちゃったんじゃないか。
完全に経済の視点だけで自由化を推し進めてしまったんじゃないか。
安全保障を無視して、経済戦略をゴリ押ししたんじゃないか。・・・と、
そのような物凄い不安を私は感じているんです。
これから先にフランス政府。マクロン大統領がどう動いたとしてもね。
とてつもなく恐ろしい事態になるような・・・そんな気がしてならないわけです。

でまあ、赤の他人である日本人の。チンピラ風情である私が感じているわけですから。
当事者であるフランス国民が感じていないわけがないんです。
何か言い知れない恐ろしいもの。言葉に出来ない恐怖を感じているはずであり。
それがフランスでの大規模デモの根底にあるのではないか?・・・と私は考えています。


いやぁ~。この点についてマクロン大統領ってイマイチ理解していないでしょうね。きっと。
大規模デモに参加するフランス国民が考えている事は、税負担が大きいからだ。
貧乏人が金持ちに嫉妬しているからだ。怠け者達のワガママだ。・・・とか。
そんな暢気な事を考えているんじゃないかなぁ。と私個人としては思わずにはいられません。

私は日本人なので、余計なお世話だと言う事は百も承知なんですけど・・・。
今のフランスの問題って、もっと深刻だと思いますけどねぇ。
嫉妬だのワガママだのと陳腐な事を考えていたら大変な事になると思います。
国家の是非を問うような。そんな本質的な。極めて重要な問題だと私は考えています。


改めて申しあげますが、フランス政府の方々。
一時的に不平不満が高まったから、今の大規模デモが行われている。と考えるのは危険です。
フランスと言う国家の存亡が問われている。と考えるべきです。
・・・このまま放置していたら、本当にフランス革命が起こります。
うん。今回のゴーンさんの一件って言ってしまえば、あの『首飾り事件』です^^;

何もしなければゴーンさん個人の問題でカタがついたのに。
不用意にフランス政府が動いたがために、民間企業の経済活動に国家権力が介入してくる。と、
日本を含めた自由主義陣営全体からの大きな不信。懸念を生み出し。
フランス国内では自由化を主張しながら、ルノーに関しては政府が保護する。と言う矛盾。
そんなダブルスタンダードを実行して不平等な扱いをしたがために。
フランス国民の立場としては不当に扱われている。との印象を受けた事でしょう。

まあ、フランス政府。マクロン大統領は首の皮一枚で繋がっていますので。
最悪の事態は避けられましたが・・・それでも失ったものは非常に大きいと思います。


蛇足ながら、これは確か渡邊哲也さんの話だったと思うんですけど。

「燃料税が上がって困るなら電気自動車を買えば良い。って、
パンが無ければお菓子を食べれば良いと同じ理屈です。
マクロン大統領は、まるでマリーアントワネットみたいな発言しています」

・・・うん。この話を聞いて、なかなかに私もビックリでした^^;
燃料税が上がって困っている人が、なんで電気自動車を買う事が出来るんですか?
そんな簡単に買い替える事が出来ないから反発が起こっているんでしょうに・・・。
ちょっと一般国民から感覚が離れ過ぎていますよねぇ。ちょっと軽率過ぎる発言です。

まあ、既に述べたように経済政策においてはね。
完全にフランス国民の心情を無視している。としか言いようが無いわけで。
それを考えると、そんな発言が出てきたとしても不思議ではないのかもしれません。
でも、そうだとすればマリーアントワネットと同じ末路。
冗談でも何でもなくて、本当にマクロン大統領は断頭台に送られてしまうかもしれません。



・・・トドメです。

マクロンさん。貴方はトランプ大統領を批判しましたね?
よりにもよって、こんな大事な時期にアメリカ合衆国大統領にケンカを売りましたね?
実に愚かな事をしたと思います。
今のフランスの危機的な状況を、さらに深刻化させる暴挙だったと私は思います。
失礼ではありますけど。
この無分別な言動については、後々に恐ろしく高い買い物となる事でしょう。
痛烈なまでにフランス国民から批判される事を覚悟なされるべきです。


うーん・・・やれやれ。なんともテンションが下がる嫌な話です。
まあ、私の心配し過ぎだ。単なる杞憂だ。と言うのなら良いんですけどね^^;
フランスの危機的な状況を考えますに、今まで通りの日仏関係が維持出来るかどうか。
日本人の立場としては、ちょっと不安になってしまいますよねぇ。



とまあ、こんな感じかな。いやはや^^;

それでは本日もまた失礼致しました。皆々様。おやすみなさいませ^^

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