政治 ブログランキングへ さらさらの部屋 ヨーロッパの難民問題と言うのは、茨の道で御座います。 忍者ブログ
26 . April
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16 . December
さてさて。本日は前置きを飛ばして早速本題に入りましょう^^
こちらをご覧下さいませ。
http://www.sankei.com/world/news/151216/wor1512160020-n1.html

これまた産経さんの記事なんですが、アメリカとロシアが合意したみたいですね。
18日にも多国間協議により国連決議案が作成されるそうです。

いやまあ、これ自体は喜ばしい事なんですけれどもね。
ただ。
何となく察して頂けるとは思いますが、額面通りには受け取らないで下さいませね?


うん。そうですね。
この記事にもありますように、あくまでもオバマ政権はアサド政権を容認していません。
でも、だからと言って容認しない上での安全保障戦略。
シリアの安定化に対する現実的な具体案など今のアメリカ。
オバマ政権が考慮しているわけが無いんです。
もし考慮していたら、アサド政権を容認しない。なんて選択肢はあり得ませんから。
・・・まっ。それ以前にタイムオーバーだと言う話でもありますけどね^^;

今からオバマ政権が、アサド政権を排除してシリアを安定化させる。だなんて。
どう考えても無理なんです。
その点については当人達。オバマ政権の方々も十分に理解しているんです。
十分に理解した上で、それでもなおアサド政権を容認しない立場を主張しているんです。
つまるところ。
今のオバマ政権にとって現実的なシリアの安定化など、どうでもいい事なんです。
だから、無為無策のままに非現実的な主張を延々と繰り返しているんです。

なぜならば、シリアの問題よりも自分達の評価の方が大事だからです。
自分達の面子のためにロシアとの合意。国連決議案の作成を行う事が出来れば。
実際にシリアを安定化させられなかったのだとしても。
とりあえず事態が進展している。との言い訳が出来るわけで。
目先の成果を獲得する事が出来るわけですね。
現実的に。具体的にシリア情勢が回復しなかったとしても、それはそれ。と言う話です。


うん・・・まあ、なんとも残念な話なんですけどね。
でも、ある意味では仕方の無い話でもあるんです。
だって。
アメリカにとっては、もう中東情勢よりも次期大統領選の方が大事だからです。
どれだけ非現実的な主張を繰り返したのだとしても。
手っ取り早く目先の利益。成果を獲得出来るのならば、そっちを優先するしかないんです。

そして、この合意はロシアにとっても有益です。
何しろオバマ政権が何も出来ない事が確定したわけですからね。
次のアメリカ大統領。次のアメリカ政権が成立するまでは。
ほぼ確実にアサド政権を存続させる事が可能です。
中東地域に自分達の支配権が確立したようなものですし。
それだけの既成事実に加えて、アメリカとの関係改善が出来る事が非常に大きいのです。
ええ。今回の合意を次のアメリカ大統領が覆す事は・・・無いでしょうからね。


まあ、私が何を言いたいのか?と言いますと。
アメリカとロシアの双方は現状維持を優先して合意に至った。と言う事です。
そんなわけですので。
今回の合意がそれほど大きな意味合いを持つものでもない。と言うのが実情です。

「今よりも状況が悪化しない。それだけでも十分な成果じゃないか」

いやまあ、そうなんですけれどね^^;
そうなんですけれども・・・。
アメリカとロシアはそれで良くても、ヨーロッパが困るんです。うん^^;


しつこくて申し訳ないんですが、ヨーロッパの難民問題は一刻を争う大問題です。
なので、米ロ両国ほどにヨーロッパは気楽な立場ではありません。
事ここに及んで、現状維持だけでも成果だ。なんて言っていられないんです。
現実的にシリアの安定化を進めて、具体的に難民の帰還計画を進める必要があって。
その具体的な計画の立案と実行が、全てのヨーロッパの人々に求められている。
・・・そんな立場から考えれば今回の合意でヨーロッパが何かを得る事はありません。

現状におけるアメリカ。オバマ政権の行動は明らかに不足ですし。
アサド政権を容認しない。なんて立場を続けられるわけがないんです。
現状維持で満足する。と言う事などヨーロッパにとっては完全に論外なんです。
だって。
現状維持だけでは、難民が流入してくるのを止められないどころか。
何一つとして難民問題が解決に動いていないでしょう?^^;
こんな状態を放置してしまったらヨーロッパ政府首脳が暗中模索の迷走状態である事が、
世界中に暴露されるのも時間の問題です。

それゆえに。
今回に行われるアメリカとロシアの合意とは別に。
全く異なる形で、全く異なる次元の合意をロシアと行う必要がヨーロッパにはある。
それもアメリカ。オバマ政権がレームダックである最中に。
半ばアメリカを無視する形で実行する必要がある。・・・と言う事なんです。

ね?

なんとも茨の道で御座いましょう?^^;
難民問題を解決させ、極右勢力の台頭を阻止し。
ヨーロッパ全体の秩序を守り。EUの崩壊を防ぐためには、そうする以外には無いんです。
・・・その茨の道である現実を、どうにもヨーロッパって理解していないんですよねぇ。


ちなみに。
前回の文面の最後にもチラッとだけ書きましたように。
ヨーロッパがロシアと合意するにしろ。しないにしろ。
どちらの場合であったとしても、対ロ制裁は確実に消滅します。

ロシアと合意するならヨーロッパは対ロ制裁を継続出来ないし、
仮に合意しないにしても、対ロ制裁をやっているだけの余裕が無くなるからです。
EUそれ自体が瓦解して、対ロ制裁云々などと言っていられなくなるからです。

ですので、アメリカが対ロ制裁の緩和云々を交渉材料として持ち出したとしても。
もはや大して意味も価値もない。とも言えるかもしれませんね。
ええ。ロシアが別に何もせずとも。
十中八九。今以上に欧米諸国が対ロ制裁を継続する事など不可能だからです。


・・・まあ、そうですね。
そう言う意味でも、本当に今回の合意と言うのは限定的なものになるでしょうね。


それでは本日はこれで失礼させて頂きましょう。皆々様。おやすみなさいませ^^

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