政治 ブログランキングへ さらさらの部屋 後手に回る欧米諸国の対応。 忍者ブログ
18 . May
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10 . April
さて。本日は産経さんのニュースを話題と致しましょう^^

ニュースの内容としては、NATO軍による緊急展開部隊の初訓練。
・・・と言う内容で御座いますね。
有事の際には一週間以内に、どこへでも迅速に派遣する事を目的とした部隊で。
部隊規模の大きさは大体五千人くらいになるそうです。
でまあ、この部隊が創設された理由と致しましては。
昨年のウクライナでの混乱に伴うロシアの脅威に対抗するため。
ロシアに対する抑止力を目的として創設された。・・・と言うニュースです。


それで、ですねぇ。
背景としては、確かにロシアへの抑止力となる部隊だったりするんですけれど。
もう少し詳しく説明しますと・・・ちょっとした妥協の産物でもあったりします。
と言うのも、ですねぇ。
当初の段階では、部隊の規模が一万人であって。
しかも東欧に常駐する軍隊としての役割が求められていたんです。
ちなみに。これを強く主張していたのは、当時のポーランドだったりします^^;

んー。まあ、ポーランドの思惑と致しましてはね。
ウクライナで発生した混乱に伴い欧米諸国がロシアを批判して。
対ロ制裁と言う相当に大規模で。本格的な制裁行動が実行されたわけだから。
この機会に東欧全域からロシアの影響力を排除出来るんじゃないのか?
・・・と、期待したわけで御座いますね^^;
それでポーランドの首相が意気揚々とNATOによる常駐軍の新設を求めると共に。
常駐する場所としてポーランドは全面的に協力する。と宣言したわけで御座います。
うん。対ロ制裁などのロシアに対する抑止力を構築する上で。
率先して協力を申し出る事で、主導権を握れると判断したのでしょう。きっと。
それで物凄く。大威張りで、鬼の首でも取ったかのように宣言したら・・・。

あっさりドイツに反対されて、却下されてしまったのです。うん^^;


一応。ポーランドの名誉のために付け加えておきますと。
当時のドイツ側の発言としては。

「ドイツには、東欧情勢における全ての負担を背負う用意がある」

・・・みたいな。かなり無茶苦茶な発言も飛び出しておりましたので。
このようなポーランドの主張も、それほど非常識なものではありませんでした。
しかし、結果的にドイツはポーランドの主張を拒否すると。
今回のニュースにあるように、緊急対応部隊の創設を代案として提案したわけです。


規模と致しましては半分くらい。東欧に常駐させるのではなくて。
あくまでも緊急対応部隊としての役割を強調する事で。
東欧以外の有事に対しても即座に対応出来る。との形式にしたわけです。
必ずしもロシアと全面衝突する事を目的とするわけではない。・・・と、
そのように言い訳する余地を残したわけですね。
・・・まっ。はっきり言ってしまいますと。
ドイツとしてもロシアとの全面衝突なんて洒落にならないわけですね^^;

無論。全面衝突が洒落にならないのはロシアも同じなので。
その点だけを考えるのならば、それほど差は無いともいえるんですが・・・やっぱりね。
欧米諸国とロシアとでは見通しと言うか。明確に覚悟と言う点では差がありました。


ドイツが代案として提示した今回の緊急対応部隊と言うのは、
東欧諸国がNATOに要求した常駐軍とは明確に異なるものであり。
また、提示された規模の半分。しかも今回が初訓練。
ウクライナの騒乱から考えれば丸々一年も棚上げ状態になっていた部隊であり、
しかも、今回の訓練規模も1500名と全体の半分にも及びません。
・・・あえてトドメを刺すならば、部隊の正式運用は来年だと言う話です。

もちろん。このような事態となった背景には。
ロシアを不用意に刺激したくない。東欧情勢を今以上に不安定化させないため。と、
そんな政治的判断。思惑があった事は当然だと思いますが。
この一年の間にロシアが行ってきた度重なる大規模な軍事演習と比較するのならば。
あまりにも消極的過ぎる対応である事は否定出来ないと思われます。
うん。そうですね。
これらの事実だけを見るのならば東欧諸国の要請は、NATO側に無視された。と、
そのように判断されたとしても仕方ないだろう。と言うのが私の個人的な見解です。


それで、さらに指摘するのならば。
欧米諸国の中心であるアメリカの身動きが取れない。と言う重大な不安要素があります。
ええ。もう冗談でも何でもなくて。
本当の。本当に今のアメリカは指一本動かせない状態ですからね。
少なくとも、今年の六月。イランとの核協議に関する最終合意が行われるまで。
アメリカ軍は、何があろうと絶対に東欧情勢。対ロ戦略では動く事が出来ません。

もし万が一にも。無理に動こうものならば。
イスラエルが態度を一変させて、イランとの合意は容認出来ない。と、
再び火山が噴火するように大激怒する可能性があるからです。
・・・まっ。この最終合意の後も、大して状況は変わらなかったりするんですが^^;
ともかく。
今ここでイスラエルが再び大激怒しようものならば。
イランとの核協議に関する全ての努力が、水の泡になってしまいますからね。

そんなわけで。まったくアメリカが動けない状況の中で。
それでも何とかロシアに対して牽制出来ないか?とヨーロッパ各国が考えたのが、
今回のNATOによる緊急即応部隊の初訓練だったわけなんでしょう。
・・・でも、これほどまでに中途半端な対応では。
逆に欧米諸国の手札がゼロである事を暴露してしまった事になると思います。
うん・・・極めて計画的に動いている最近のロシアと比較してしまうと、
どうしても見劣りしてしまうだろう。と私には思えてしまいます。


・・・やっぱりね。
前回にも書きましたけれど、今の欧米諸国が行うべきなのは。
軍事的な側面での行動ではなくて、対ロ制裁に対する明確な説明責任を果たす事です。
申し訳ありませんが、軍事的な側面で勝負をしたら今のロシアには勝てません。
ここでの軍事的な勝負と言うのは、実際の戦闘ではなくて。
安全保障戦略と言う世界戦略での勝負の事です。
この点に関しましては、今のヨーロッパは圧倒的にロシアより劣ります。

ヨーロッパ各国の安全保障戦略が稚拙である事に加えて。
確認のために書いておきますが、肝心のアメリカが身動きが取れない事。
それらを完全完璧に見越した上で、今のロシアは動いている事を忘れてはなりません。
ですから、対ロ制裁に対する説明責任を果たす事が出来ないのならば。
素直に。潔く対ロ制裁を諦めて、ロシアと和解する事を本格的に考慮するべきです。
・・・それ以外に選ぶべき手段は、他には無いだろうと思います。


いや、私もアメリカ陣営に所属する日本国家の日本国民なのでね。
あんまり。こんな事は言いたくは無いのですけれども・・・。
ヨーロッパ各国と言うのは、揃いも揃って危機感が無さ過ぎます。
かつて無いほどに。今のヨーロッパの立場が悪い事を、いい加減に自覚するべきです。

これについても前回にも書きましたが、既にヨーロッパ内部においても。
対ロ制裁について疑問符を持っている国家は少なくありません。
反対を明言したギリシャだけが、対ロ制裁に不平不満を持っているわけではないんです。
それに・・・さらに悪い話をするのならば。
このままだと遠からず東欧諸国は、昨今のアジア諸国と同じ動きを見せる事になります。



これは、何が言いたいのか?と言いますと。
NATOが頼りにならない。従来の安全保障体制では平和を守れない。と判断して、
東欧諸国が独自の外交戦略。ロシアと秘密裏に交渉して関係改善を行う。・・・と、
そのような国家が出てくるのも時間の問題だと言う事です。
・・・いえ。もう既に交渉している国家がいるかもしれませんね。
うん。私だったら間違いなくそうしております。
他国よりも先んじてロシアと交渉し関係改善を行う事で、
ロシア側に少しでも優位な条件を提示してもらおうと必死になっているはずです。
そのように東欧諸国が動いたとしても、欧米諸国は批判出来ないでしょう?
だって。
要請したNATOの軍隊は常駐しないし。規模は半分。一年経過してようやく初訓練。
その初訓練も半分以下の規模で、正式運用は今から一年先。
これではNATOを見限らない方がどうかしております。・・・そうではありませんか?


まあ、結論としましてはね。
覚悟も無いのにロシアに喧嘩を売った挙句。東欧情勢を無茶苦茶にした責任は、
一体どこの誰が取ってくれるんだっ!?・・・です。
やっぱりねぇ。この結論以外には、私には見つかりませんね。いやはや^^;

・・・欧米諸国は、あまりにもロシアを過小評価し過ぎたと思います。
うん。今現在の危機的な状況の原因を述べるのならば。
この一点に尽きるだろう。と私は個人的に考える次第で御座います。


それでは、本日はここまでにしておきましょう。皆々様。おやすみなさいませ^^

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