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08 . July
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24 . April
本日は、以前にも話題としましたヨーロッパの難民問題についてです。

これは日経さんの記事なのですが、EUで難民問題の対策が話し合われたそうです。
その内容は、以下のとおり。
一つ目は地中海での監視や救助活動を強化。
二つ目は密航船の取り締まり強化。
三つ目は不法移民の流入阻止。
四つ目はEU内部での連携強化。
これらを実行するために財源を現状の3倍にまで拡大する。と言う事が決定されたそうです。
それでまあ、私個人の感想なんですけれど・・・ダメダメですね^^;
こんな中途半端で中身がカラッポの対応では、何の解決にもなっていません。


いや、あの・・・そもそもの話として、最初から論点がズレているんです。
難民の受け入れについて議論をするのでは、遅過ぎます。
戦争や紛争で発生した難民を受け入れる。と言うのは完全に後手の発想ですからね。
もし今回のEUの決定に、それなりの意味と価値を持たせるのだとすれば。
一つの大前提として。
アフリカや中東において発生した全ての難民をヨーロッパが受け入れられる。
「全ての難民を救済する事が出来る」との大前提があって初めて意味と価値があります。
しかし、私は個人的な見解として「そんな事など不可能だ」と思っております。

不可能であると考える以上。このようなEUの行動で私は納得しません。
どう考えても足りません。明らかに不足です。危機感が欠如しております。


これは・・・これもまた私個人の意見で申し訳ないんですけれど。
これより先においてアフリカや中東での難民の数と言うのは。
非常に高い確率で『億』を超える数になるだろうと考えております。

ええ。これは極めて恐るべき事態で御座います。
1億単位の難民となれば、これはもはや「災害」と表現してよろしいレベルです。
この「災害」に何の対策も行わず巻き込まれてしまった国家があるとすれば。
おそらく。その国家は滅亡するだろうと思われます。
ええ。もう本当に。冗談でも何でもなくて、難民に国家を滅ぼされます。
そして、私は、どれほどヨーロッパ各国が頑張ろうとも。
全ての難民を受け入れる事は不可能だろうとも思っております。

・・・ええ。それほどまでの膨大な数の難民が安全な土地を目指して。
つまりは、ヨーロッパを目指して逃げてくる事になるんです。
この事態の重大性をEU各国。ヨーロッパ各国は正確に理解しておられません。


つまるところ。
より根本的な対応を本格的に考えるべきなんです。
難民を受け入れるかどうか。を議論している場合ではありません。
何度でも言いますが、難民を受け入れるにも限度があるんです。
その限度を超えた時点で、全てを拒絶する以外に選択肢が無くなるんです。

うん。どうしてイタリアとかギリシャは難民への対応がイマイチなのか。
その点をヨーロッパ各国は、もう少し考えて欲しいものです。
先頃の難民船が沈没した一件でも、イタリア政府は別に悪意があって。
監視体制を縮小していたわけではないんです。
イタリア国家として難民問題への対応が限界だから、縮小していたんです。
よろしいですか?
既にイタリアは難民問題の対応が限界だと明確なサインを出しているんです。
そのサインを無視して、これからも難民を受け入れるとなれば。
イタリアと同じように限界になる国家が続々と出てくる事になります。
うん。どこの誰が考えても、そうなるに決まっております。
・・・この事実を、いい加減にヨーロッパ各国は直視するべきだと思います。


ヨーロッパ全体が難民の受け入れが不可能になる前に。
そうなる前に根本的に難民の発生。流入それ自体を阻止するべきです。
・・・まあ、今となっては難民の発生それ自体を阻止する事は不可能に近いですが。
難民の流入を阻止する事については今の段階からでも十分に可能です。
でも、時間が経過すればするほどに。ドンドン事態は悪化していくし。
選べる手段も限られて、しかも非常に極端な手段ばかりになってしまうんです。
本当に・・・どうしてそれがわからないのかなぁ?



えーと。ちょっと参考程度までに。
難民の受け入れが限界になって、もう受け入れ不可能な状態になった時。
どんな極端な手段をヨーロッパ各国が選ぶ事になってしまうのか。
んー。代表的なところでリビアの場合を例として、ちょっと書かせて頂きます。
それで、ですねぇ・・・一番簡単で単純な方法としましては。
もう一回。カダフィ政権と似たような政権を樹立させる事ですね。うん^^;

いや、これについても別に冗談ではなくて、ですねぇ^^;
今現在のリビアは極めて不安定であり、ほぼ内戦状態だと言える状態です。
そのような情勢不安を利用して、大量の難民がヨーロッパに流入するわけですからね。
これを阻止するとなれば、一刻も早くリビア国内を安定化させる事が最優先です。

・・・ええ。もう受け入れは限界だ。と言う場合を想定してますからね。
とにもかくにも時間。一刻も早く対応するしかない。
ヨーロッパ国内で難民の排斥運動や難民への暴力行為。虐殺行為が発生する前に。
難民の流入を阻止した。と大々的に宣言される必要がある。と言う状況ですから。
もう。それほどギリギリの段階になってしまえば。
民主的で。正当な手段などに固執するような余裕など無いんです。
そんな事をしていたらリビアの安定は何年。何十年も先になります。
あらゆる手段。あらゆる非合法な手段を黙認した上で、
一番有力だと思われる勢力に大量の資金と武器を投入して支援すればよろしい。

その上で、その後の支配体制。統治内容については一切の文句を言わず。
難民を阻止する。と言う一転だけを要求すれば・・・それで難民の流入は止まります。

これが一番簡単で。一番早い方法です。
うん。これより迅速な解決手段は他にはありません。
その間にも難民が流入し続けるとなれば、悠長に待ってなどいられませんからね。

無論。この方法は下策も下策。本当に最悪一歩手前の手段です。
うん。このような無茶苦茶な形で誕生した新しい政権。新しい支配体制と言うのは。
どこをどう考えても民主的ではないし、非合法で非人道的で正統性の欠片も無い。
第二のカダフィ政権・・・いえ、カダフィ政権なら、まだ遥かにマシですね。
最悪の場合。
北朝鮮みたいな全ての国民を奴隷のように扱う国家になるかもしれませんが・・・。
でもまあ、それは仕方の無い事です。


うん。そうですね。
たぶんヨーロッパの人々は「仕方ない」との一言で切り捨てるはずです。
表向きには批判するかもしれませんが、全てのヨーロッパ各国はリビアの新政権。
新しい支配者に対しては何もしない事でしょう。
再び『アラブの春』が起こったとしても、完全完璧に無視するはずですし。
その際に民主化勢力が極めて卑劣な手段で弾圧される事になったとしても。
・・・ヨーロッパの人々は見て見ぬフリをする事になるでしょう。
だって。
そうしないと自分達の生活が難民問題で脅かされる事になるからです。
どれほど冷酷で。非道な支配者がリビアに誕生したとしても。
難民の流入を阻止してくれている時点で、ヨーロッパ各国は黙認するしかないんです。

・・・ええ。そのような決断をヨーロッパの方々は行う事になるでしょうね。
本当に。ヨーロッパの人々って。何を考えて。
何を目的としてカダフィ政権を倒したんでしょうね?私にはわかりません。



とまあね^^;
これは、あくまでも一つの予想でしかありませんけれど。
こんなような未来が、これから先のヨーロッパに待っているかもね。
・・・みたいな話でした。何かの参考にでもなれば幸いで御座います^^

ああ。そういえば以前にイタリアの首相が発言していたんですけれど。

「シリアのアサド政権と交渉するべきだ」

・・・みたいな。
そのような極めて現実的な発言をしていた事がありましたね。
アレってどうなったんでしょう。黙殺されてしまったのかな・・・?

まあ、シリアの難民についてはドイツとスウェーデンが対応したみたいですけど。
その対応が、いつまでも出来る。と考えているのならば。
本当に甘過ぎる見通しだろうなぁ。と私には思われなりません。
・・・ギリギリになってしまえば、本気で第二ノカダフィ政権。
または、北朝鮮みたいなバカ国家を自分達の手で建国する事になってしまうのに。
ヨーロッパの人って、私達日本以上に平和ボケした方々ばっかりだと思います。


それでは本日はこれで失礼致します。皆々様。おやすみなさいませ^^

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21 . April
さて。本日はヨーロッパの移民。難民に関するニュースで御座います^^

これは日経さんの記事なのですけれども。
不安定化するアフリカ。特にリビアからの難民流入が深刻化していて。
EU全体。ヨーロッパ全体で対応する必要がある。との内容になっております。


それで、ですねぇ。
私個人の見解としては、このように難民問題が深刻化する可能性と言うのは。
ぶっちゃけ。先の『アラブの春』の段階から何となく予感していた事でもあります。
うん。それくらいに戦争や紛争などと難民問題と言うのは直結した問題だからです。

欧米諸国がリビアのカダフィ政権を打倒する際にも。
そんなに簡単に潰してしまっても大丈夫なのっ!?・・・と言うのが。
私の個人的な意見だったくらいです。
あの・・・ほら。イラク戦争なんかでもそうなんですけれど。
昨今の欧米諸国と言うのは、武力介入した後の展開。
無理やり。力ずくで現状の変更をした後の展開と言うのを、まったく。
微塵も考えない。と言う極めて重大な欠点があるだろう。と私は考えております。

大義名分。正義さえあれば、全ての行動が許される。全ての行動が正解だ。
みたいな短絡的な思考論理は、政治の世界では厳禁です。
正義が常に幸福な未来を約束するとは限りません。そんなものは幻想です。
・・・だからこそ、政治と言うものがあるんですからね。


まあ、それはともかく。
今回のニュースでも取り上げられました難民問題と言うのは非常に重大な問題です。
最近のアフリカ情勢。中東情勢から判断しますと。
そう遠くない未来においてヨーロッパだけでは、もう絶対に対応し切れなくなります。

今の段階であれば、まだ人道的な対応が出来る状況かもしれませんが。
それにも限界があります。
これから先の難民の数は減少するどころか。激増する事が確実だからです。
その理由は、とっても簡単です。
アフリカも中東も情勢が好転するどころか。日に日に悪化していく現実があるからです。
もうはっきりと言ってしまえば。
今のヨーロッパ各国には危機感と言うものが無さ過ぎます。


これは以前にも書いた事ですが、今のヨーロッパは三つの戦場を同時に抱えております。
一つは中東。一つは東欧。残る最後の一つがアフリカです。
この三つの問題を同時に対応しなければならない危機的な状況なのですが、
この事実をヨーロッパ各国は直視しようとしないんです。・・・危機感が無いからです。

なぜ危機感が無いのか?それはヨーロッパ各国が自国の事しか考えないからです。
今のヨーロッパにはヨーロッパ全体の事を考える人間が誰一人としておりません。
自国の安全保障しか考えず。ヨーロッパ全体の安全保障を考えない。
必然的に自国だけが平和であれば良い。ヨーロッパ全体の平和など知らない。
・・・と言う風潮が今現在のヨーロッパには蔓延しております。
これは、極めて悪しき慣習。悪しき病巣だと言うのが私個人の結論です。


もし仮に。
私がヨーロッパの人間であれば、迷わず対ロ制裁を全否定しております。
即時においてロシアと交渉して和解するべきである。と主張致します。
ええ。中東やアフリカだけでも大変だというのに。
ここでさらに東欧。ロシアと戦うだけの余裕などヨーロッパには無いからです。

また、ロシアとの対立が原因で中東問題がより混迷している事実もあります。
ウクライナ一国のために。ヨーロッパ全体の命運を投げ捨てる事など出来ません。
即時に対ロ制裁を撤回し、ロシアと和解するべきである。・・・と、
私は、形振り構わず声が枯れ果てるまで叫び続けているはずで御座います。

でも、これを主張する人間は今のヨーロッパにはおりません。
ですので非常に残念ですけれど、今のヨーロッパの情況が好転する事は無いでしょう。
まあ、何が言いたいのか?と言いますと・・・。
このままいけば、ヨーロッパの国際的な地位が致命的なまでに下がる事になります。
ええ。おそらく・・・ですけど、まず間違いないだろうと思います。
中東やアフリカの混乱がヨーロッパに波及して、グチャグチャになるのも時間の問題です。


うん。そうですね。
もう少し説明させて下さいませ。・・・そもそもの話として。
なぜ中東やアフリカの混乱がヨーロッパにまで波及するのか?と言いますと。
それこそが難民問題であるからです。
難民問題の深刻化がある時点で、既にヨーロッパは中東やアフリカの影響を受けています。

それで・・・これはあくまでも一般常識の範囲内で。
過去の歴史に照らし合わせた上で。
ヨーロッパで、これからの先の難民問題がどう変化していくのか?と書かせて頂きます。


まず繰り返しますが、このままではヨーロッパの人道支援が出来る限界を超えます。
この点こそが色々な意味での分水嶺です。
この手前の段階で問題が解決するのならば、これ以降の悲劇の全てを食い止められます。
ですので、私であれば。この段階までで終わるように死力を尽くします。
しかし、今のヨーロッパ各国の危機意識の低さを考えた場合。
この段階を超える可能性が非常に高いと私は予想しております。

さて。それではこの段階を超えてしまった場合はどうなるのか?と言いますと。
人道支援の限界を超えるほどの難民が流入しようとした段階で。
ヨーロッパは流入しようとする全ての難民を拒否します。
具体的に申し上げますと、片っ端から難民を捕縛してアフリカや中東に送り帰します。

国境沿い。この場合では地中海全域になりますが。
そこに警察組織。あるいは、軍隊を配備して昼夜を問わず監視。
難民の流入を瀬戸際で食い止めるために、あらゆる手段を用いるはずです。
当然ながら、威嚇射撃などもありえますし。
万が一にも反撃された場合は明確な敵勢力と判断して難民船の撃沈もありえます。
ええ。そうですとも。
それくらいの事が行われます。絶対に行われる。これは不可避です。
どれほど非人道的な行動だと批判されたとしても、絶対に実行されます。
実行されなければならないからです。・・・それは、なぜなのか?


根本的な話なんですが、難民に対する人道支援と言うのは基本的にボランティアです。
無償で行われるものであって、国家の余裕。余力を食い潰すものでもあります。
そうであるがゆえに、余力を超えてまでボランティアを実行する事は出来ません。
そんな事をすれば自国の国民生活すら危うくなってしまうからです。
・・・これでは本末転倒です。
どこの国家であろうとも自国民の生活を守るのが第一。最優先です。
それを犠牲にしてまで難民を助ける事など出来ませんし。
仮に犠牲にしてまで難民を助けようとしても、それでも助けられない難民は出てきます。
結果的に助けられない難民は、他に助けてくれる国家を探すか。
・・・あるいは非合法の手段で生活手段を獲得するか。どちらかしか無くなります。

そして、前者の場合であれば良いのですが。後者の場合であれば著しく治安が悪化します。
こうなってからでは全てが遅い。
難民に対する悪感情が国民全体に拡大して、難民を排斥する運動が発生します。
最悪の場合。難民に対する虐殺行為まで発生する可能性があります。
こうなってしまうか。あるいは、その手前の段階において。
国家機関。政府機関は難民の流入を食い止める方策を実行する事になります。
その後は・・・先ほど申し上げたとおりで御座います。
ありとあらゆる手段を用いてでも、流入する難民の全てを拒否するしかない。


難民問題とは、このように極めて重大で難しい問題なのです。
この問題については世界中。どこを見渡しても同じような歴史が山ほどあります。
無論。私達日本とて例外ではありません。
日本が一般的に難民認定がされにくい。と言うのは、これらの歴史を踏まえての事です。
そうだと言うのに、この認識が今のヨーロッパには無さ過ぎます。
・・・場所によって違う。と言うべきでしょうか。
イタリア。スペイン。ギリシャなどの南欧諸国では大問題。
それに対してドイツ。イギリス。スウェーデンなどの中欧。北欧諸国では関心が薄い。
この原因の全ては、自国の事しか考えていない事にあります。


こんな事を言いたくはないんですけれど。
私個人の意見としてEU.ヨーロッパ連合と言うのは張子の虎です。
誰もが自分の事しか考えていない。他の誰かの事を一切考えていない。
自分だけが良ければ、それで良いと本気で考えている。
ヨーロッパが衰退する最大の原因は、コレであると私は個人的に考えております。


それでは本日はこれで失礼させて頂きます。皆々様。おやすみなさいませ^^

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10 . April
さて。本日は産経さんのニュースを話題と致しましょう^^

ニュースの内容としては、NATO軍による緊急展開部隊の初訓練。
・・・と言う内容で御座いますね。
有事の際には一週間以内に、どこへでも迅速に派遣する事を目的とした部隊で。
部隊規模の大きさは大体五千人くらいになるそうです。
でまあ、この部隊が創設された理由と致しましては。
昨年のウクライナでの混乱に伴うロシアの脅威に対抗するため。
ロシアに対する抑止力を目的として創設された。・・・と言うニュースです。


それで、ですねぇ。
背景としては、確かにロシアへの抑止力となる部隊だったりするんですけれど。
もう少し詳しく説明しますと・・・ちょっとした妥協の産物でもあったりします。
と言うのも、ですねぇ。
当初の段階では、部隊の規模が一万人であって。
しかも東欧に常駐する軍隊としての役割が求められていたんです。
ちなみに。これを強く主張していたのは、当時のポーランドだったりします^^;

んー。まあ、ポーランドの思惑と致しましてはね。
ウクライナで発生した混乱に伴い欧米諸国がロシアを批判して。
対ロ制裁と言う相当に大規模で。本格的な制裁行動が実行されたわけだから。
この機会に東欧全域からロシアの影響力を排除出来るんじゃないのか?
・・・と、期待したわけで御座いますね^^;
それでポーランドの首相が意気揚々とNATOによる常駐軍の新設を求めると共に。
常駐する場所としてポーランドは全面的に協力する。と宣言したわけで御座います。
うん。対ロ制裁などのロシアに対する抑止力を構築する上で。
率先して協力を申し出る事で、主導権を握れると判断したのでしょう。きっと。
それで物凄く。大威張りで、鬼の首でも取ったかのように宣言したら・・・。

あっさりドイツに反対されて、却下されてしまったのです。うん^^;


一応。ポーランドの名誉のために付け加えておきますと。
当時のドイツ側の発言としては。

「ドイツには、東欧情勢における全ての負担を背負う用意がある」

・・・みたいな。かなり無茶苦茶な発言も飛び出しておりましたので。
このようなポーランドの主張も、それほど非常識なものではありませんでした。
しかし、結果的にドイツはポーランドの主張を拒否すると。
今回のニュースにあるように、緊急対応部隊の創設を代案として提案したわけです。


規模と致しましては半分くらい。東欧に常駐させるのではなくて。
あくまでも緊急対応部隊としての役割を強調する事で。
東欧以外の有事に対しても即座に対応出来る。との形式にしたわけです。
必ずしもロシアと全面衝突する事を目的とするわけではない。・・・と、
そのように言い訳する余地を残したわけですね。
・・・まっ。はっきり言ってしまいますと。
ドイツとしてもロシアとの全面衝突なんて洒落にならないわけですね^^;

無論。全面衝突が洒落にならないのはロシアも同じなので。
その点だけを考えるのならば、それほど差は無いともいえるんですが・・・やっぱりね。
欧米諸国とロシアとでは見通しと言うか。明確に覚悟と言う点では差がありました。


ドイツが代案として提示した今回の緊急対応部隊と言うのは、
東欧諸国がNATOに要求した常駐軍とは明確に異なるものであり。
また、提示された規模の半分。しかも今回が初訓練。
ウクライナの騒乱から考えれば丸々一年も棚上げ状態になっていた部隊であり、
しかも、今回の訓練規模も1500名と全体の半分にも及びません。
・・・あえてトドメを刺すならば、部隊の正式運用は来年だと言う話です。

もちろん。このような事態となった背景には。
ロシアを不用意に刺激したくない。東欧情勢を今以上に不安定化させないため。と、
そんな政治的判断。思惑があった事は当然だと思いますが。
この一年の間にロシアが行ってきた度重なる大規模な軍事演習と比較するのならば。
あまりにも消極的過ぎる対応である事は否定出来ないと思われます。
うん。そうですね。
これらの事実だけを見るのならば東欧諸国の要請は、NATO側に無視された。と、
そのように判断されたとしても仕方ないだろう。と言うのが私の個人的な見解です。


それで、さらに指摘するのならば。
欧米諸国の中心であるアメリカの身動きが取れない。と言う重大な不安要素があります。
ええ。もう冗談でも何でもなくて。
本当の。本当に今のアメリカは指一本動かせない状態ですからね。
少なくとも、今年の六月。イランとの核協議に関する最終合意が行われるまで。
アメリカ軍は、何があろうと絶対に東欧情勢。対ロ戦略では動く事が出来ません。

もし万が一にも。無理に動こうものならば。
イスラエルが態度を一変させて、イランとの合意は容認出来ない。と、
再び火山が噴火するように大激怒する可能性があるからです。
・・・まっ。この最終合意の後も、大して状況は変わらなかったりするんですが^^;
ともかく。
今ここでイスラエルが再び大激怒しようものならば。
イランとの核協議に関する全ての努力が、水の泡になってしまいますからね。

そんなわけで。まったくアメリカが動けない状況の中で。
それでも何とかロシアに対して牽制出来ないか?とヨーロッパ各国が考えたのが、
今回のNATOによる緊急即応部隊の初訓練だったわけなんでしょう。
・・・でも、これほどまでに中途半端な対応では。
逆に欧米諸国の手札がゼロである事を暴露してしまった事になると思います。
うん・・・極めて計画的に動いている最近のロシアと比較してしまうと、
どうしても見劣りしてしまうだろう。と私には思えてしまいます。


・・・やっぱりね。
前回にも書きましたけれど、今の欧米諸国が行うべきなのは。
軍事的な側面での行動ではなくて、対ロ制裁に対する明確な説明責任を果たす事です。
申し訳ありませんが、軍事的な側面で勝負をしたら今のロシアには勝てません。
ここでの軍事的な勝負と言うのは、実際の戦闘ではなくて。
安全保障戦略と言う世界戦略での勝負の事です。
この点に関しましては、今のヨーロッパは圧倒的にロシアより劣ります。

ヨーロッパ各国の安全保障戦略が稚拙である事に加えて。
確認のために書いておきますが、肝心のアメリカが身動きが取れない事。
それらを完全完璧に見越した上で、今のロシアは動いている事を忘れてはなりません。
ですから、対ロ制裁に対する説明責任を果たす事が出来ないのならば。
素直に。潔く対ロ制裁を諦めて、ロシアと和解する事を本格的に考慮するべきです。
・・・それ以外に選ぶべき手段は、他には無いだろうと思います。


いや、私もアメリカ陣営に所属する日本国家の日本国民なのでね。
あんまり。こんな事は言いたくは無いのですけれども・・・。
ヨーロッパ各国と言うのは、揃いも揃って危機感が無さ過ぎます。
かつて無いほどに。今のヨーロッパの立場が悪い事を、いい加減に自覚するべきです。

これについても前回にも書きましたが、既にヨーロッパ内部においても。
対ロ制裁について疑問符を持っている国家は少なくありません。
反対を明言したギリシャだけが、対ロ制裁に不平不満を持っているわけではないんです。
それに・・・さらに悪い話をするのならば。
このままだと遠からず東欧諸国は、昨今のアジア諸国と同じ動きを見せる事になります。



これは、何が言いたいのか?と言いますと。
NATOが頼りにならない。従来の安全保障体制では平和を守れない。と判断して、
東欧諸国が独自の外交戦略。ロシアと秘密裏に交渉して関係改善を行う。・・・と、
そのような国家が出てくるのも時間の問題だと言う事です。
・・・いえ。もう既に交渉している国家がいるかもしれませんね。
うん。私だったら間違いなくそうしております。
他国よりも先んじてロシアと交渉し関係改善を行う事で、
ロシア側に少しでも優位な条件を提示してもらおうと必死になっているはずです。
そのように東欧諸国が動いたとしても、欧米諸国は批判出来ないでしょう?
だって。
要請したNATOの軍隊は常駐しないし。規模は半分。一年経過してようやく初訓練。
その初訓練も半分以下の規模で、正式運用は今から一年先。
これではNATOを見限らない方がどうかしております。・・・そうではありませんか?


まあ、結論としましてはね。
覚悟も無いのにロシアに喧嘩を売った挙句。東欧情勢を無茶苦茶にした責任は、
一体どこの誰が取ってくれるんだっ!?・・・です。
やっぱりねぇ。この結論以外には、私には見つかりませんね。いやはや^^;

・・・欧米諸国は、あまりにもロシアを過小評価し過ぎたと思います。
うん。今現在の危機的な状況の原因を述べるのならば。
この一点に尽きるだろう。と私は個人的に考える次第で御座います。


それでは、本日はここまでにしておきましょう。皆々様。おやすみなさいませ^^

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