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07 . September
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02 . October
と言うわけで、前回はインドネシア。東南アジアに関する話題で御座いました。
まあ、何と言いましょうか。
先のインドネシアの高速鉄道に関する一件については、興ざめの一言でした。

それで・・・一応念のために書いておきますとね^^;
今回の一件について日本政府。安倍政権は全てを承知しています。
承知した上で、あえて指摘する事をせずに黙っているだけです。
これについては前回にも書いた事ですが、内政干渉になる事を避けるためであり。
また、今後の日本とインドネシアの両国関係の悪化を避けるためです。

いや、ほら。前回に取り上げました日経さんの記事にも書かれていましたが。
官房長官の菅さんが「公平に実施される事が重要」と発言していますでしょう?
これは逆に考えますと、公平じゃない事を暗に批判している発言でもあるんです。
・・・物凄く遠回しな表現で、実に日本らしい発言ですね^^;


まっ。これは本当に日本政府の慣例と言いましょうか。
文字通り「日本のお国柄」みたいな話になるんですけれど^^;
主権国家同士の会談で行われる日本の発言と言うのは十中八九。完全完璧なものです。
今回の菅さんの発言で考えるのならば。
もしもインドネシア側からの反論があった場合。たとえば・・・。

「まるで不公平だったかのように発言している。大変に遺憾だ」

みたいな感じの反論があった場合についても、十分に考慮された上での発言です。
つまるところ。

「お望みならば山のように証拠は用意していますが、一つ一つ御覧になりますか?」

・・・と言う返事が出来る状態だからこそ、菅さんの発言があったわけなんです^^;


いやぁ~。ホントにね。
これが日本政府の長年のやり方だったりするんです。いやはや^^;
まあ、日本のメディアは、この手の事をあんまり報道しませんのでね。
一見するだけでは。・・・パッと見ただけではイマイチよくわからずに。
まるで日本政府がアホの塊みたいに感じる事があるかもしれませんが、ところがどっこい。
日本政府は相当なやり手だったりします^^;
まっ。そもそもアホの国家が先進国になれるほどに、この世界は甘くはありませんからね。
・・・私達が生活している日本って、結構凄いでしょう?^^

とまあ、それはともかく。
このようにインドネシアに対する内政干渉を避けるため。
また、これから先の日本とインドネシア両国の関係を良好なものにするため。
そのために、あえて黙っている。と言う非常に高度な政治判断なワケで御座います。
それに何より。
あれで全て終わったわけではありませんからねぇ。・・・ええ。勝負はこれからです。
この程度の事で、私達日本が引き下がる理由にはなりません。



うん。まあ、前回はそんなような話でした。いやはや^^;


さて。本日の話題で御座います。
こちらを御覧下さいませ。
http://www.sankei.com/world/news/151001/wor1510010034-n1.html

これは産経さんのニュースなのですが、ロシアがシリアに対する空爆を実行したようです。
それで、このロシアの動きについてアメリカは適切に対応出来ないんじゃないか?
・・・と言う記事なのですけれども。

うん。まあ、そうなりますよねぇ^^;
先の米中首脳会談でもそうでしたけれど、今のアメリカ。
オバマ政権では現状維持で精一杯と言うところがありますからねぇ。
その点を見抜いてロシアが動きを見せた事は、ある意味では必然的な事でした。
・・・って言うか。ホントに隙が無さ過ぎますね。
さすがはロシア連邦。さすがはプーチン大統領。と言うところで御座います^^;

ともかく。
今回の空爆によって、また一つ状況が変わりましたね。
これで完全にシリアに関しては、欧米諸国だけでの解決が不可能になりました。
まっ。そりゃあね^^;
ロシアの軍隊が動いてしまった以上は。
今後のシリアにおける全ての軍事行動はロシアと話し合わないと出来ませんからねぇ。
万が一にも欧米諸国の軍隊がロシアの軍隊を攻撃してしまった。
・・・なんて事になったら洒落になりませんから^^;


うん。この事実を欧米諸国の方々は重く受け止めるべきで御座いますね。
よろしいですか?
これは非常に重要な話ですので、よくよく聞いて下さいませ。

一度でもロシアが直接的な軍事介入を行ってしまった。
それも欧米諸国とは、完全に独立した形での戦闘行動を行ってしまった。
となれば。
どこをどう考えてもロシアとの協力が無ければ、シリアでの軍事行動は不可能です。
この点については、どれほど優秀な軍事戦略の指揮官でも同じ事を言うはずです。
ロシアの存在を無視した軍事行動など出来ません。
至極単純な話として、あまりにもリスクが高過ぎるからです。
あの・・・これは素人の方々にも理解して頂けると思うんですけれどもね。

「味方じゃないけど敵にも出来ない第三勢力が、
しかも何の前触れも無く突発的に出現するかもしれない」

・・・などと言う悪夢みたいな状況での軍事行動なんて、もう自殺行為だからです^^;
どれほど優秀な部隊を用いるのだとしても、私は迷わず大反対しております。
そんなバカげた状況に軍隊を送り込む事など論外。兵士が哀れです。
普通ならば絶対にやりませんし・・・百歩譲って、どうしてもやるのだとしても。
その理由がシリアの問題なのだとすれば、まったくもって割に合いません。
あまりにも高過ぎるリスクに対して、手に入る利益が小さ過ぎます。本当に論外です。


それでまあ、私が何を言いたいのか?と言いますとね。
今回のロシアの空爆によって、シリアのアサド政権を倒す手段が消滅した。と言う事です。
うん。そりゃあそうですとも^^;
もし仮に。
欧米諸国が直接的な軍事介入。地上部隊の派遣と言う最終手段によって。
是が非でもアサド政権を打倒しようと計画したのだとしたら。
当然の話としてロシアは全力で妨害しようとするはずです。
たとえば・・・ロシア軍がシリア上空を埋め尽くす。なんて事もあるかもしれません。

もちろん名目上はイスラム国に対する攻撃になるはずですけれど。
どう考えても欧米諸国に対する妨害行動である事は間違いありません。
さて。そうなった場合に欧米諸国は何を考えるでしょう?
ロシアとの軍事衝突を覚悟してでもアサド政権を打倒する。と考えるでしょうか?
・・・まず無理でしょうね。きっと。
もしもロシアとの軍事衝突が発生してしまえば、アサド政権どころの話じゃなくなります。
あまりにもリスクが高い。割に合わない。と誰もが判断するでしょう。


とまあ、そんなわけで。
欧米諸国だけでアサド政権を排除する事は不可能ですし。
必然的にアサド政権を除外した上で、シリア情勢を安定化させる事も不可能となります。
アメリカが考えていた中東戦略。
アメリカ主導の有志連合によるシリア情勢の安定化と言う戦略は事実上。破綻した。
・・・と考えてよろしいだろう。と私は思います。

まったく。本気でアサド政権を除外したかったら、対ロ制裁などさっさと切り上げて。
全力でアサド政権を潰す以外には無かったと言うのに。
結局は時間切れで、全ての計画が破綻するんですもんねぇ・・・。
どんなヘボが中東戦略を組み立てているんだか。ちょっと呆れてしまいます。


また、ロシアの軍事介入が実現しアサド政権の存続も不可避となった以上。
シリア情勢の安定化に対する最も現実的な手段はロシアの主張。
アサド政権を組み込んだ「大連合」の構想となる事が確実となりました。

難民問題と言う重大かつ切実な問題を抱える欧州各国。
ヨーロッパ各国は、一刻も早いシリア情勢の安定化を望んでいるはずです。
だとすれば、ロシア側の提案を受け入れる以外には無いでしょうし。
その動きに対してアメリカ一国だけでは反対する事も出来ないでしょう。
・・・アサド政権の存続は決まったようなものです。


うん。勝敗は見えましたね。
アメリカの負け。ロシアの勝ちです。・・・まっ。わかっていた事ですけどね^^;

んー。元々を考えていくと全てはアメリカがシリアに対する軍事介入をギリギリで。
ロシアの外交戦略により土壇場で軍事介入を撤回した時に、もう決まっていたんですけどね。
その事実をアメリカ自身が認めようとせずに、悪あがきを続けた結果。
今の今まで無駄に時間がかかった。と言うだけの話です。
・・・さっさと負けを認めて次の戦略を組み立てていれば。
もっと被害は小さくて、これほど難民問題も深刻にならなかったと言うのに。
本当に今のアメリカには、まともな戦略担当官が一人もいませんよねぇ。

とまあ、そんな感じにはアメリカの敗北は非常に大きくなりますので。
この流れで来年。
つまり、任期一年未満のオバマ政権がレームダックとなると・・・そりゃあねぇ。
世界だって混乱するでしょうし。第三次世界大戦の兆しくらい見えてくるのは当然です。


実に悲しい話ではありますが、これが世界の現実です。
私達日本も平和ボケをしている場合ではありません。
この先の恐るべき時代に対して、しっかり覚悟を決めなければなりません。

日本と言う国家。そこに生きる全ての国民を守るため。
それ以上に私達の大切な人々。友人知人。家族を守るため。
また、未来を生きるだろう数多くの子供達を守るため。
この激動の時代を何としてでも乗り越えなければなりません。
私も今の時代を生きる一人の日本人として、その責任を実感するところで御座います。


それでは本日はここまでにしておきましょう。皆々様。おやすみなさいませ^^

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16 . August
さてさて。少し間があいてしまいましたね。失礼しました^^;
私事ではありますが、ちょっと忙しくなりまして・・・。
今までのように更新出来ませんが、ご容赦下さいませ。

とまあ、それはともかく。
安倍総理による70年談話も無事に発表されまして一段落ですね^^
「おわび」の言葉を入れながらも、「謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」と、
その一文が入ったのは、実に大きかったと思います。
うん。次の談話を見据えた形での表現は、見事で御座いました^^

・・・これで中国や韓国からの嫌がらせについても、一段落するでしょう。
ええ。もう日本に干渉している余裕がありませんからね。
ここ最近での両国の動きは特に目立ってきておりますけれど・・・。
今の中国も韓国も自国経済の立て直しを最優先として動いておりますので、
歴史認識について日本に文句を言っている余裕などありません。
文句を言うくらいなら、助けてくれ。と懇願したい。と言うのが本音でしょう。
だから、しばらくは小休止になって・・・それが終わってから大変な事になります。
うん。まあ、今の中国や韓国が行っている事では時間稼ぎにもなりませんからねぇ。

今のうちに色々と覚悟しておく事が必要で御座います。うん^^;



とまあ、そんなわけで本日はアジアから少し離れまして。中東の話題です。
こちらを御覧ください。
http://toyokeizai.net/articles/-/80502

これは東洋経済さんの記事なのですけれど・・・。
内容としては、イスラム国に対する打算的な思惑。目論見があるために。
意図的にイスラム国が放置される状況が継続するんじゃないか?
・・・と言うような意見が書かれております。
うん。まあね。
このような主張もわからなくもないですし、一理あるとは思います。
しかしながら、軍事。安全保障を司る立場の人間から言わせて頂きますと。
これは完全完璧にド素人の意見。
文字通りの机上の空論。目先の損得しか見えていない主張です。

この記事。この論評には戦争に対する認識が完全に欠落しております。
安全保障の重要性をまったく理解していない。と考えなければ、
このような主張は絶対に出来ないはずです。
・・・終戦記念日の翌日に、このような記事が出てくるなど私も思っておりませんでした。


うん。そうですね。
それでは一つ一つ取り上げて参りましょう。
まず最初に記事の内容では、アメリカの真の狙いは、

「中近東にイスラム国と言う不安定要素を残したままにして、
イランなど周辺諸国が彼らとの恒常的な戦いで消耗する状態を継続させる」

・・・と言うような事が書かれておりますが、これは少し論外だと思います。
そんな事をしたら中東諸国とアメリカの信頼関係が木っ端微塵に消し飛びます^^;
あの、ですね。
この主張におけるアメリカの国家戦略を考えた場合。中東地域の安全保障体制。
中東地域の平和と安定の全てを犠牲にする事を前提としている。と言う事になります。
つまりは、中東地域が安定化している状態よりも。
不安定化している状態の方がアメリカの国益になる。と解釈しなければならないわけです。


ここで中東情勢について基本的な部分を確認しておきますと。
従来に中東地域ではアメリカを中心とした安全保障体制が構築されていたわけです。
うん。私達日本。アジア地域と同じような状況が存在していたわけですね。
それゆえにアメリカは安全保障の側面から中東地域に対して、
絶大な影響力を確保する事が可能だったわけです。
中東地域の国々としても、安全保障の負担をアメリカに肩代わりしてもらえるわけで。
ギブアンドテイクの関係性が成立して、中東地域の平和と安定は守られておりました。
・・・まあ、それでも色々な争いはありましたけれどね^^;
ともかく。
ここで重要なのは、中東諸国は私達日本と同じ立場であると言う事です。
あくまでもアメリカの同盟国。協力国と言う立場なのであって。
アメリカの属国と言うような弱い立場では無い。・・・と言う事で御座います。

まあ、私が何を言いたいのか?と言いますと。
その気になれば中東諸国はアメリカを除外して。自分達の力だけで。
独力で中東地域の平和と安定を守れる程度には強い国家だ。と言う事です。


うん。この点は非常に重要です。
既に先の大戦から考えても70年もの時間が経過しているわけです。
私達日本が経済大国となったように、中東諸国も発展途上国などではありません。
私個人の意見ですけれど、もはやヨーロッパ諸国と比較しても。
さして遜色が無い程度には、中東諸国は強力な国家になっております。
このような状況において。
万が一にも。アメリカが意図的に中東地域の混乱を放置するような事があったとしたら。
中東諸国は自分達の独自の力によって、中東地域の平和と安定を守ろうとするでしょう。
つまりは、核保有です。


中東地域における最強にして最大のアメリカの同盟国であるサウジアラビア。
この国は既にパキスタンとの間に核兵器輸送の合意を取り付けている状況にあります。
(↑建前上は、単なる噂と言う事になっていますけれどね^^;)
既にサウジアラビアはパキスタン側に代金を支払っている状態です。
後は、パキスタンからサウジアラビアに核兵器が輸送されるだけ。
そして、無事に輸送されれば、その瞬間にサウジアラビアは核保有国の仲間入りです。
・・・そうなれば世界情勢の勢力図が激変する事は確実です。
もうサウジアラビア。中東諸国はアメリカとの同盟関係が無くても自力で何とか出来る。
中東地域は中東諸国の独自の力によって平和と安定を維持出来る。


と言うわけで。
アメリカが中東地域の不安定化を放置する。なんて事は、ありえないんです。
そんな事をして中東諸国がアメリカを見限ってしまったら。
アメリカから完全に独立する形で安全保障戦略。安全保障体制が確立されてしまったら。
中東地域における権益の大部分をアメリカは失う事になります。
繰り返しますが、中東地域でのアメリカの権益。影響力の根底にあるのは。
中東地域の安全保障をアメリカが中心となって負担している事実があればこそです。
その負担をアメリカがしなくなったら、
中東地域にアメリカの影響力を残しておく理由なんてありません。
もう中東諸国はアメリカの都合など一切考慮しなくなってしまう事でしょう。
だって。
安全保障を担わない時点で、アメリカは中東地域と無関係の国家であるからです。

そうなる事が誰の目から見ても明らかだと言うのに、
イスラム国を放置して中東諸国を疲弊させる事がアメリカの真の狙い・・・ってさ。
もう笑い話にしかなりませんもん^^;
アメリカが中東から全面撤退する。と言うのだったら、わからなくもありませんけれど。
そうじゃなかったら、中東の混乱を放置する事なんで出来るわけがありません。
アメリカが中東地域への影響力を継続して保持したい。と思っているのならば。
一刻も早く中東地域の安定化を目指すしか無いんです。
・・・中東諸国から見限られる前に。です。


んー。一応言っておきますと。
イスラム国の損害が単純な戦闘行為による被害だけ。と思ったら大間違いで御座います。
イスラム国は、単なるテロリスト集団でしかありませんが。
同時にイスラム教と言う宗教を掲げている組織でもあります。
つまり、イスラム国の最大の被害とはイスラム教を名目とした武力行使そのもの。
イスラム教内部での宗教対立を煽っている。と言う事実で御座います。
なので。
イスラム国がサウジアラビアには、あんまり攻撃を仕掛けていないから大丈夫だ。
サウジアラビアは安定しているし磐石だ。なんて主張は、楽観的過ぎます。
サウジアラビア内部にも民族対立や宗教対立はあるんです。
イスラム国の影響を受けて、それらの対立が表面化してサウジアラビアが不安定化する。
・・・と言うような可能性も十分にありえるんです。
と言うか。
その可能性をサウジアラビアは一番恐れているんです。
だから、サウジアラビアも一刻も早くイスラム国が殲滅されて中東地域が安定する事。
国内が不安定化しない事を誰よりも望んでいるんです。
・・・国内の安定と言う点から比べれば、イランの事など後回しに考えるはずです。

うーん。そう言う意味でも、この記事って考察が少し浅いんですよねぇ。


そして、次の話題ですけれど・・・そうなる事をイスラエルも望んでいる。
紛争が大規模化し、長期化して軍需産業が儲かる。利益を獲得出来る。って。
本当にね。ホントにバカ丸出しの意見です^^;
何一つとして弁解出来ない程度には、極めて愚かしい主張だと思います。

ちなみに。参考程度までに例題を書きますと。
それと同じ事を考えて実行されたのが、先の『イラク戦争』です。
まさしく戦争のための戦争。何一つとして正義の無い戦争でした。
そんなもののために、どれほどの犠牲があった事か。
それを金にして、どれほど理不尽な利益が搾取された事か。・・・考えたくもありません。
本当にイラク戦争と言うのは、この世界で最も邪悪なものが蠢いておりました。
それを再び繰り返そうとしているのならば、救いようの無い愚か者ですし。
そのようにイスラエルが本気で考えているのだとしたら、
・・・イスラエルは滅びるべくして滅びる事になるでしょう。

それで、ですねぇ。
普通に考えましても、今のように中東情勢の不安定化が続いてしまう事は。
イスラエルにとっても極めて不都合が大きいので御座います。
既にアメリカの話題でも書きましたように。
中東地域での混乱が継続すればするほどに、アメリカの影響力は小さくなっていきます。
イスラム国の武力闘争が宗教対立を煽っている以上。
それはイスラム教勢力の全てにとって無視出来ない非常に大きな不安材料です。
この問題が解決されない事で中東諸国のアメリカに対する失望感は、
日増しに大きくなっていくはずですし。
最終的には必ずや中東諸国がアメリカより独立する形で安全保障体制を確立させます。
・・・そうなったらイスラエルにとっては国家存亡の危機で御座います。
その理由は、中東地域に対するアメリカの影響力が消滅した時点で。
国際社会。中東地域でイスラエルを擁護する者が誰一人として存在しなくなるからです。

この記事ではイスラエルにとって都合が悪いのはイランだ。と言う事になっていますけど。
それは明らかな間違いです。
これではイラン以外の大多数の中東諸国がイスラエルを歓迎している。との意味になります。
違うんです。
そんな中東情勢は、そんな生易しい状況じゃないんです。


よろしいですか?重要な事ですので、よくよく聞いて下さいませね。
今現在にイスラエルを容認。もしくは黙認している中東諸国と言うのは。
アメリカとの関係に配慮するがゆえに容認。黙認している。と言うだけの話です。
そのアメリカが存在しなくなった。影響力が無くなった。となれば・・・。
中東諸国の全ての国々がイスラエルを敵視するだろう事は明らかです。
・・・ええ。その程度にはイスラエルは中東諸国から物凄く恨まれていますからね。
この瞬間。イスラエルは完全に孤立無援。四面楚歌の状態となり。
イスラム教とユダヤ教の最終決戦となる事は、もはや時間の問題で御座います。

えーと。そもそもの話と致しましても。
これまた記事には書かれていませんが、今のアメリカは軍事費を削減している真っ最中です。
そんなアメリカに今までどおりイスラエルを守る事なんて不可能なんです。
・・・いくら最強のロビー団体であるAIPACが動いたとしても、
アメリカの主張は「無い袖は触れない」と言う事に変わらないんです。
もしアメリカが無理に軍隊を動かそうとすれば、アメリカ国民が怒り狂って暴動を起こします。
それが今のアメリカの現状です。そんな背景がある以上。もうどうにもならないんです。

「アメリカが今までのようにイスラエルを擁護しない」

その事実一つだけで中東諸国。イスラム教勢力は容赦なくイスラエル。
異教徒を中東地域から叩き出そうとするのは必然的な流れで御座いますし。
そうなる事をイスラエルは一番恐れている。
・・・戦争で軍需産業が儲かる。と言う程度では、まったく割に合わないでしょう?^^;
だから、イスラエルにとっても一刻も早く。
アメリカの影響力が中東地域に残っているうちに。
中東諸国が独自の安全保障体制を確立する前に。中東地域が安定する事を望んでいるんです。


でまあ、次に「イランを弱体化させたいという思惑」ですけど。
ぶっちゃけ。
それだけを目的とするなら、他にいくらでもスマートな方法があります^^;
あえてイスラム国なんて、わけのわからない不安定で。不確定な要素を用いたり。
まして中東全域の平和と安定を破壊するほどの事じゃありません。
イランを弱体化させるだけで、そこまでの事をしているのだとしたら・・・。
アメリカの中東戦略担当官って、よっぽど無能で、おバカな人です^^;
イラン一つを弱体化させるのに、ここまで大騒ぎしているって。
申し訳ありませんけれど、その人には才能が無いんです。転職した方が良いです。

それから最後にトルコですね。
トルコはイスラム国を攻撃すると同時にクルド人に対する攻撃も仕掛けています。
・・・いえ、どちらかと言えばクルド人に対する攻撃の方が多いくらいです。
それで、この動きは極右。超タカ派なんて表現では不足しています。
なぜならば、やっている事は中国共産党と同じですからね。
どこの誰が考えたとしても、ムチャクチャもいいところで御座います。

まあ、イスラム国に対する積極的な姿勢を見せる事で国際社会からの批判を封殺しつつ。
この機会に一緒に片付けてしまおう。と思っているんでしょうけれど。
そんな事をしていたら、今度はクルド人勢力が丸ごとイスラム国と同じものになります。
ヘタをすれば、トルコとクルド人との全面衝突が起こる可能性があります。

もっと言うのならば、現在のエルドアン首相に対する反対勢力まで武装放棄して。
トルコ全域が泥沼の内戦状態にまで突入してしまう可能性すらありえます。
うん。現在のエルドアン首相に対するトルコ国内の批判の声は大きいですからね。
こんな感じで万が一にもトルコが不安定化してしまった場合。
中東地域の混乱は、ほぼ確実にヨーロッパにまで波及する事になります。
トルコと言う防波堤が無くなるわけですからね。
そうなったら、もうグッチャグチャです。ヨーロッパは悲鳴を上げしかありません。

・・・イスラム国を利用してクルド人を殲滅する。
そんなの成功するわけがありません。確実に第二のイスラム国になるはずです。
本当に。何が都合が良いと言うのでしょう。
逆に今こそクルド人との平和的な和解を目指さなければならないはずです。


でまあ、結論なんですけれど。
この東洋経済さんの記事では、色々と不足する部分が多いです。

・・・確かにね。
中東情勢の混乱と言うのは、一朝一夕で解決出来るものではありません。
でも、そうだとしても。
争いが長期化する事で利益が発生する。・・・とか。
また、利益を発生させるために争いを長期化させる。・・・とか。
特に根拠も無いのに、そんな事を言ってはダメなんです。
そのような主張が出てしまえば、国際社会の連携が乱れてしまいます。
私個人の意見としては・・・とても罪深い行為のように思われてなりません。
たぶん無自覚だとは思いますが。
無用に不和の種を撒き散らして世界を混乱させるような事は控えるべきです。

東洋経済さんと言う日本のメディアにおいて、
このような無責任な記事が出てくる事は、ちょっと問題です。
この記事では、まるで今よりも中東情勢は悪化しない。と言わんばかりですけれど。
そんなわけがないんです。中東情勢を放置すれば、まず間違いなく悪化していくんです。
・・・大変失礼ではありますが、もう少し慎重になられるべきだと私は思います。


とまあ、こんな感じかな^^;
そこまで目くじら立てる事でもないかなぁ。とは思ったんですけれど。
でも、こんな無責任で楽観的過ぎる意見が中東情勢に対する主流になってしまったら。
本当に洒落にならない事になる。と思って話題にさせて頂きました。いやはや^^;


それでは本日はこれで失礼させて頂きます。皆々様。おやすみなさいませ^^

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12 . June
それでは前回の続きで御座いますね^^

えーと。前回の話題は、この先の中東情勢がどうなるのか。と考えた場合。
その場合に大きく分けて二つの可能性がありまして。
一つ目は、欧米諸国がロシアの協力を前提として安全保障体制の再構築を行って。
全力で中東地域の安定化を目指す。・・・と言う場合。
二つ目は、それが間に合わなくて中東諸国が独立した意思を持って安全保障体制を構築して。
イスラエルの問題が完全に再燃した挙句に。
ユダヤ教徒とイスラム教徒による最終戦争が勃発してしまう。・・・と言う場合です。

うん。出来る事ならば、ぜひとも前者であって欲しいところですけれど。
先のサミットにおいて対ロ制裁の継続が決定されてしまったので、
このままだと後者になってしまう可能性が、時間の経過と共に大きくなりつつあります。


あの・・・ですねぇ。
前者が崩壊した場合。中東地域における従来の安全保障体制が崩壊した場合で。
それじゃあ中東地域が無法地帯になるのか?と言うと・・・そうでも無いんです。

んー。もしかしたら、それを期待している悪い人がいるかもしれませんけどね。
中東地域が無法地帯で双方お互いに殺し合ってくれた方が何かと都合が良い。みたいな。
そんな最も邪悪な誰かさんの発想を持ってはダメです。・・・うん。ダメです^^;
何よりね。
それって都合の良過ぎる無責任な楽観主義で御座います。
もし本気で考えているのなら中東の人々を甘く見過ぎています。

うん。そこまで中東諸国。中東の人々もバカではありません^^;
一切合財の全てが破壊されるよりは、無理やりにでも安全保障体制を作って。
何とか中東地域の秩序を維持しようと、中東諸国の統治者達は考えます。
自分達の権威と権勢を守るためにも何とか出来ないだろうか?・・・と。
そして、考えたら誰もが一番簡単で。なおかつ一番強力な方法を思いつきます。
それこそが「反イスラエル同盟」です。

古来より外部に何らかの敵を提示して結束する。と言うのは、
ある意味でセオリーだとも言える古典的かつ効果的な手法で御座います。
中国や韓国の反日が代表例です。これは単純にポピュリズムで、だからこそ効果的です。
そして、中東地域に生きる人々にとってはイスラエルこそ長年の仇敵です。
まさしく何十年にも及ぶ長き戦いに決着をつける。
中東地域の全ての混乱の。全ての元凶として異教徒を排除し、聖地を奪還し。
中東地域をあるべき姿へと戻す。真の平和を取り戻す。
中東の未来は中東に生きる全ての人々の意思によって決断されるべきである。

・・・みたいな^^;
そんな感じで中東諸国が揃いも揃って主張し始めたら、
終わりの見えない混乱に怒りと悲しみを抱いている全ての人々が一気に動き出します。
あっという間に拡大して、めでたく宗教的な熱狂の出来上がりです。
うん。今の中東地域では誰もがそれを求めているんです。
この状況を打開してくれる救世主とか。抜本的で画期的な解決策を求めているんです。

もう本当に。
これでもか。と言うほど簡単に出来上がってしまう事でしょうし。
それを止めるだけの力は、今の欧米諸国にはありません。
中東地域は安定化するかもしれませんが、その代わり新しい戦争が始まります。
ベトナム戦争の何十倍もの悲惨な戦いになるような、そんな壮絶な戦いになるでしょう。


と言うわけで。
ちょっと前置きが長くなりましたが、これらを前提とした上での今回の話題です。
それでは参りましょう^^

中東諸国が独立した意思により自立的な安全保障体制を構築する。
・・・とまあ、それだけで終わってくれれば良いんですが。
この状況の変化が新しい紛争の火種となるのが、何とも悲しい話で御座います。


それで、私は以前にイスラエルと中東諸国。ユダヤ教徒とイスラム教徒による最終戦争。
その場合においてイスラエルは核兵器を使用する可能性がある。
このため事実上の核戦争が勃発する事になるかもしれない。・・・と、
そのような事を書いた事が御座います。
と言うわけで、その理由と言うものを書かせて頂きますとね。
まず指摘する点としては、あらゆる状況が今までと異なっている。と言う事です。

前回にも書きましたが、過去の中東戦争と言うのはイスラエルの圧勝。
中東諸国の大敗。それも連敗と言う結果に終わっておりました。
これは単純な話としてイスラエルが欧米諸国の多大な支援を受けて、
最新鋭で強力無比の武装で戦っているのに対して、
中東諸国が旧式の武装のままで戦っていた事が最大の原因です。

うん。まずこの点が違いますね。
もはや中東諸国は、かつての中東諸国とは違います。桁違いです。
過去と比較しても雲泥の差と言うほどに中東諸国は強く、その軍隊は洗練されています。
もう最新鋭の武装をしているのはイスラエルだけではありません。


・・・まっ。それでもね^^;
イスラエルの軍事力と言うのも洒落にならないほど強力だったりするんですが。
この場合において最も脅威となるのは「数」であり「宗教的な熱狂」です。
全世界のイスラム教徒。10億人がイスラエルを敵視して襲いかかってくる。と、
それくらいの覚悟をするべきだと思います。
どれほど強くとも何年。何十年と持久戦を仕掛けられたら、悲鳴を上げるしかありません。

ええ。これは冗談じゃないんですよ?
イスラム勢力は、それくらいを覚悟の上でイスラエルに襲い掛かってくるはずです。
その根拠と致しましては。
何十年と経過しているのに、イスラエルの問題は解決しなかったでしょう?
これはイスラエルが絶対に譲歩しなかった事が原因であると同時に。
イスラム勢力が絶対に屈服しなかった事が原因でもあるんです。
私は、この凄まじい戦いは最後の一人を殺すまで続くだろう。と覚悟しております。

ですから、一回や二回の勝利で決着なんかつきません。
繰り返しますがベトナム戦争と同じレベルの戦いをイスラエルは覚悟するべきですね。
もう想像を絶するほどに。凄惨で。限りなく泥沼の戦いとなるはずです。
・・・うん。覚悟だけはしておくべきです。


でまあ、軍事力とか数の問題とか。果てしない長期戦などに関する話だけではありません。
もっと別の問題もあります。それが国際情勢の違いです。

今までの戦いでは欧米諸国。特にアメリカがイスラエルに支援をしてきました。
それも物凄い支援をしてきた。と言う歴史があります。
しかしながら。
今現在の疲弊して弱体化したアメリカでは、そのような支援は不可能です。
・・・それが出来るなら、とっくの昔に中東地域を安定化させていますからね^^;

それに加えて欧州。ヨーロッパでの世論も今までとは違うものになりつつあります。
昨年のイスラエル軍によるガザ地区侵攻に対して、ヨーロッパは批判的な姿勢を見せました。
ドイツに至っては反ユダヤを主張するデモまで発生したくらいです。
そして、現在進行形の状況と致しましては。
移民や難民と言う形でヨーロッパには大量にイスラム教徒が流入している現状がある。

ここまでの状況が揃っていたら、イスラエルがどれほど懇願して支援を頼んだとしても。
今までと同様の支援が行われるかどうかは・・・極めて微妙だと言えます。
イスラエル一国のために中東諸国。イスラム勢力と敵対するのか。と考えると、
世界中の。どの国家であろうともイスラエルに味方をするのは、二の足を踏むはずです。


そして、これがまたイスラム勢力にとってはプラス材料になるわけですね^^;

「もうアメリカは味方をしない。ヨーロッパも味方をしない。イスラエルは孤立している。
チャンスだ。今ならば勝てる」

・・・と、そのようにイスラム勢力が判断すれば。
過激派以外の勢力も武装してイスラエルに襲い掛かってくるかもしれません。
ええ。そうですとも。
勝算がまるで存在しない絶望的な戦いと、小さくとも明確な勝算が見える戦い。
この二つの違いは非常に大きいと考えるべきで御座います。


とまあ、これだけ見ても相当にイスラエルは窮地です。
うん。先にネタニヤフ首相がわざわざアメリカ議会に出向いて現役の政権。
現役の大統領を直接的に批判する。と言う掟破りの禁じ手を実行する程度には。
イスラエルにいる全ての人々は、自分達の危機的な状況を自覚しているわけです。

・・・となれば。
最終手段として核兵器の使用を本格的に考えていたとしても、不思議ではありません。
いえ、今のようにイスラエルが他に頼るものが無く孤立していて。
その状況でイスラム勢力と全面衝突した挙句。
しかもその戦いがベトナム戦争か。それ以上の泥沼の長期戦になる。・・・となれば。
まず間違いなく。非常に高い確率で核兵器が使用される。と私は考えております。

核兵器が使用される。
・・・まあ、単なる私の妄想。夢物語であって欲しいところですけれど。
イスラエルと言う極めて特殊かつ強力な国家であるならば。
国際社会の批判を全て無視して核兵器を使用する事も、現実的に可能ですからね。
さてはて。どうしたものか・・・。



私個人と致しましても、このような未来は絶対に阻止したいのですが。
・・・まあ、対ロ制裁が継続し続ける限りは無理でしょう。

こう考えると、対ロ制裁などと言う事を画策した誰かさんの責任は重いですねぇ。
たかが東欧の一国。
それもウクライナの内政問題一つだけで世界秩序を揺るがすような事をしたんです。
無論。ウクライナの問題も重要だとは思いますけれど。
それ一つだけで対ロ制裁を実行する。となれば、これは明らかに暴挙暴論です。
いくらなんでも、やり過ぎです。
それとこれとは話は別として、中東地域での協力関係を考慮するべきでした。
・・・この責任は非常に重いと思います。

どこかの誰かさんは、この責任はよくよく自覚なされるべきですし。
自覚なされているのであるならば、一刻も早く対ロ制裁の解除に向けて全力を尽くし。
迅速な中東地域の安定化を目指されるべきである。と私は思います。


・・・いや、ちょっと長くなりましたね。失礼しました^^;

それでは本日はこれで失礼致します。皆々様。おやすみなさいませ^^

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11 . June
さて。少し寄り道をしてしまいましたが、本題に戻ると致しましょう。
それでまあ、こちらを御覧下さいませ。
http://toyokeizai.net/articles/-/72795

うん。丁度良いタイミングで東洋経済さんの記事がありましたね^^
今まで私が書いてきた文面よりも、さらに詳しく中東情勢について書かれております。
私としてはイスラエルを中心に話を進めてきましたけれど。
詳しく見ていきますと、もっと色々な難しい問題があるので御座います。

と言うわけで、本日の話題なんですが、ちょっと寄り道をしてしまったわけですし。
中東情勢について今一度。改めて最初から考え直してみたいと思います。
それでは参りましょう^^

まず最初に、そもそもの話と致しまして。
現在の中東情勢における混乱。その最大の原因と言うのはイスラエルにあります。
こればかりは誰であろうとも否定出来ない純然たる事実で御座います。
・・・繰り返しますが、イスラエルと言う国家が樹立する事。
そんな根本的な点から既に正当性が存在しないんです。
それが結果としてイスラエルとイスラム教勢力の武力衝突に発展してしまったんです。
これをねぇ。これを止める事が出来なかったのは、国際社会全体にとっての悲劇でした。

この対立は何十年にも及ぶものであって。
非常に根深いものであり、一朝一夕では解決出来ない深刻な問題です。
世界の超大国であるアメリカ合衆国ですら、頭を抱えるほどの大問題なわけですからね。
あの・・・本当に扱いが難しい問題です。
それゆえに。
苦肉の策として行われてきたのが従来の安全保障体制。
アメリカを中心としたアメリカ陣営による中東地域の安全保障体制だったわけです。


うん。そうですね。
アメリカ陣営を中心とした中東地域における従来の安全保障体制と言うのは。
最大の特徴といたしまして。
イスラエルの問題を棚上げ。保留とする状態での平和を目指したものである。と言う事です。
そして、ここで注目するべきは「目指したのは誰か?」です。

一つ誤解をしてはならないのは、中東諸国ではないんです。
中東諸国は最初から最後まで戦うつもりでした。・・・いえ、今でもそうかもしれませんが。
ともかく。過去における中東戦争では、常にイスラエルが圧勝してきましたし。
その反対にイスラム勢力は毎回のように大敗してきた歴史があります。
でも、それでもイスラム勢力は決して屈服しなかったんです。
最後の最後。
最終手段として中東諸国が仕掛けたのが、あの「オイルショック」です。
重要資源である石油を利用して国際社会全体に打撃を与える手段でした。

うん。これは本当に最後の手段でしたからね。
中東諸国がアフリカ諸国と違って最貧国にならなかったのは、
重要な天然資源である石油があったからです。これによって国民の生活は守られていました。
でも、最近でも中国のレアアースの一件などを見ればわかりますように。
必ずしも成功するかどうかはわからなかったんです。
万が一にも失敗したら、確実に最貧国に転落する。と言う相当にリスクの高い方法でした。
・・・まっ。結果的には、当時の欧米諸国が予想以上に中東の石油に依存していたために。
物凄い大打撃を受ける事になって、成功したわけなんですけれどね^^;


とまあ、それはそれとして本題に戻りますと。
中東諸国が実行したオイルショックによって、世界経済全体に激震が走る事になります。
欧米諸国も大慌てになって和解の道。対立の落とし所を探す必要があったわけです。
それゆえに作り上げられたのが、アメリカ陣営を中心とした従来の安全保障体制。
あらゆる側面において欧米諸国が可能な限り配慮し、様々な負担をする事によって。
中東諸国にイスラエルの問題を黙認。中立の立場を認めさせる事だったんです。
まさしく苦肉の策ですね。

その後。欧米諸国は自分達が構築した安全保障体制によって、
再びオイルショックが発生しない事も含めて。イスラエルの問題が再燃しないように。
様々な画策。もとい努力を重ねていく事になるわけです。
それが結果的に、今日までの中東地域の秩序と安定となってきたわけです。
・・・まっ。それでも戦争は多々あったわけですが^^;
少なくとも。世界規模に影響が発生する超ド級の戦争は発生しませんでした。


しかし、その秩序にも終わりが見えてきてしまったわけです。
イラク戦争と言うような。今まで良くわからない。
一体何の意味があったのか。大義名分が不明瞭なままの無駄な戦争を行ったために。
世界の超大国であるアメリカ合衆国が疲弊して、弱体化してしまいました。
その結果として軍事費を削減する事。世界の警察と言う立場をやめる事になったわけです。

でまあ、ここまでだったらね。
それほどまでに中東情勢が混乱する事も無かったんですけれども・・・。
やはりシリアの一件。
アサド政権による生物兵器使用に対するアメリカの直接的な軍事介入。
それを土壇場で撤回してしまった決断が・・・事実上。
中東地域における従来の安全保障体制。従来の平和の終わりを宣言するものでした。
んー。当時の私としては、それほどまでにアメリカは疲弊していたのか。と、
ビックリ仰天すると共に、新しい安全保障体制。
ロシアを組み込んだ上での安全保障体制が中東地域に構築されるのかぁ。・・・と、
物凄く大きな決断が行われたんだなぁ。と暢気に考えていたもので御座います^^;

ですが、その後に発生したウクライナの問題により米ロ関係は悪化してしまった挙句。
その間にも中東情勢は容赦なく混迷を深める事になったわけです。
・・・うん。こんな感じが今の中東情勢だろう。と思います。




さて。それでは次に肝心となる話。今後に予想される展開についてです。
今後の展開は大きく分けて二つになります。

一つ目は、即時にロシアと関係を改善させて中東地域の安定化を目指す場合。
私個人と致しましても、ぜひとも欧米諸国には、こちらを選んで頂きたいところです。
ウクライナの問題も小さいとは言いませんが、やはり優先するべきは中東地域であり。
イスラエルの問題である事は明白で御座います。

まっ。これ以外にも他の可能性としては。
あらゆる犠牲を覚悟したアメリカが、再びイラク戦争と同規模の戦争を実行する。
・・・と言う手段も残されていますが、こちらは望み薄です。
さすがに。いくらなんでもアメリカ国民が許さないはずですからね^^;


二つ目は、中東地域の安定化が不可能になる場合。
つまるところ。一つ目の手段が間に合わなかった場合になりますね。
こちらの場合は中東諸国が独立した意思を持って。
自立的な安全保障体制を中東地域に構築して、自力で中東地域を安定化させようとします。
でまあ、そうなりますと。
必然的に今まで棚上げ。保留としてきたイスラエルの問題が間違いなく再燃します。
結果として「反イスラエル同盟」が結成される可能性が非常に高くなります。
・・・まっ。ついでに言いますとオイルショックの可能性も出てきますけれど。
こちらは以前と比較すれば影響は小さいはずです。もう世界各国は対応していますから^^



と言うわけで一つ目の手段。
ロシアとの関係を改善して中東地域を安定させるのであれば、問題はありません。
色々と細かい問題はあるかもしれませんが、確実に中東地域が安定化へと動くはずですし。
遠からず「イスラム国」を根こそぎ叩き潰す事も可能だと思います。

しかし、これが不可能になった場合。
二つ目の手段として中東諸国が自発的に行動した挙句。
「反イスラエル同盟」が結成されてしまった場合は・・・これは大変です。
うん。本当の本当に洒落にならない事態に発展してしまう事でしょう。


・・・うん。ここまでにしておきましょうか。
これから先を書くとなると、まだ長くなってしまいますからね。いやはや^^;

それでは本日もまた失礼致しました。皆々様。おやすみなさいませ^^

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09 . June
さて。ドイツで行われていたG7が終了したようです。
そこで色々な結論が出たみたいなのですが、その中の一つがコレです。
http://www.sankei.com/world/news/150608/wor1506080018-n1.html

この産経さんの記事にもありますように、
今回のG7で対ロ制裁は継続する方針で決定されたみたいですね。
ですので、欧米諸国とロシアとの関係改善は望み薄となったわけで・・・。
ロシアの協力によって中東地域を安定化させる。などと考えていた私の主張についても、
不可能だと言う結論になってしまいました。・・・なんとも残念な事です。


しかしまあ、改めて考えましても。
これほどまでに対ロ制裁が継続するとは、私と致しましても予想外でした。
ウクライナと中東地域の二つを比較しても、どちらを優先するべきかは明白であるはず。
にもかかわらず、今のように欧米諸国がウクライナに固執する理由が何であるのか。
私には、誰もが納得する明確な理由を見つける事が出来ません。

いえ、ここまでくると・・・逆に考えまして。
中東地域の混乱を利用してイスラエルを叩き潰すために。
または、そこまでいかなくてもイスラエルに譲歩をさせるために。
意図的に中東地域の混乱を深刻化させている。・・・と、
欧米諸国が中東問題を放置する手段としてウクライナを利用している。・・・と、
そのような考えすら浮かんできてしまいます。

いやまあ、さすがに私も考え過ぎだとは思いますけどね^^;
仮にイスラエルの譲歩に期待しているのだとしたら、前回にも書いた事ですけれど。
神様の奇跡に期待するくらいに非現実的な主張だと思います。
あくまでも私個人の意見ですが。
今のイスラエルには、何を言っても無駄だと思います。・・・うん。



まっ。それはそれとしまして。
本日は、なぜに私がロシアとの協力を前提として中東地域の安全保障を考えたのか。
その点に関する話をさせて頂きます。それでは参りましょう^^

それでまあ、早速ですが。
私が中東地域でのロシアの協力を前提とするには、確固たる理由があるです。
それは、次の出来事があったからで御座います。

事の発端は「アラブの春」による民主化の流れが中東地域。
シリアにまで及んだ際の事です。
シリアを統治していたアサド政権は民主化を求める国民の動きを牽制し。
武力を用いて弾圧する。と言う事を実行しておりました。
この時。
アメリカが特に警告していたのは、シリアが保有する生物兵器の使用でした。
万が一にも生物兵器を使用する際は断固とした対応を見せる。とアメリカは主張し、
直接的な軍事介入の行動すらも可能性として示唆するほどに。
極めて強い警告をシリア。アサド政権に対して発していたので御座います。
しかし、この警告にもかかわらずシリアにおいて生物兵器が使用されました。
アメリカは宣言どおりに軍事介入を決断。欧州各国にも協力するように要請しました。

・・・ですが、ここでアメリカの予想外の動きが出てきたのです。

欧州。ヨーロッパ各国が次々に軍事介入を拒否したのです。
ドイツは即座に反対。イギリスは議会に判断を丸投げした後に反対。
賛成したのはフランスくらいでした。
結果的にアメリカは国際社会において半ば孤立した状況になってしまったのです。


それで、この時に動きを見せたのがロシアでした。
ロシアは元々シリアのアサド政権を支援する国家であり、アサド政権に対して同情的でした。
その立場を利用した仲介役としてアメリカに和解を提案したのです。
アメリカは提案を受け入れました。
アサド政権は要求に従って国連の査察を受け入れ生物兵器の破棄を実行して、
シリアにおける生物兵器に関する問題は、一応の解決が見られたので御座います。


これは、極めて重大な出来事でした。

なぜかと言いますと事実上。アメリカは軍事介入を土壇場で撤回したからです。
それもロシアの仲介によって。和解を受け入れて撤回した。
・・・これは言い換えば、ロシアはアメリカの軍事介入を土壇場で撤回させたんです。

この一件によって中東地域に激震が走りました。
今までのアメリカ陣営を中心とした安全保障体制に大きな亀裂が走り、
唐突なアメリカの方針転換により中東諸国は混乱してしまったのです。
中東地域におけるアメリカへの信頼性もまた大きく低下する事になりました。


このようにアメリカの影響力が低下した反面。
何一つ武力を用いずにアメリカの軍事介入を撤回させたロシアの影響力は激増しました。
うん。当然の流れで御座いますね。
当時の私と致しましてもロシア。この時のプーチン大統領の外交手腕と言うのは、
極めて洗練された完璧な。天才的な神業だと言う感想を持っておりました。
同時に。
アメリカ側の決断に対してもビックリ仰天。もう驚愕するしかない有様でした。
あの本当に・・・絶句でしたね^^;
見てはいけないものを見たような。まったくもって予想外の展開だったのです。
それで。この時の中東情勢に限って言えば、アメリカとロシアの影響力は互角であるか。
ロシアの方が上回っていた。と言うほどに勢力図の激変が起こっていたのです。

んー。まあ、色々な思惑があったのだとは思いますけれども。
ともかく。
アメリカがシリアに対する軍事介入の撤回をした事によって、
従来の安全保障体制が嫌でも変化するだろう。と、そのように私は確信すると共に。
これほどまでに影響力を拡大させたロシアの協力を考慮せずしては。
今後の中東情勢を安定化させる事など出来ないだろう。と思っていたので御座います。


・・・思っていたんですけれど。
ウクライナの問題が発生し、欧米諸国が対ロ制裁を実行してしている現状では。
ロシアの協力を前提とした安全保障体制など確立させられるはずもありません。
中東情勢の混乱が今後も継続し、なおかつ今以上に深刻なものに悪化していくだろう事は。
これは・・・避けられない事である。と私は思う次第なので御座います。


いや、出来るんですよ?^^;
ロシアの協力が無くても従来の安全保障体制。
中東地域におけるアメリカ陣営を中心とした安全保障体制を維持する事は出来ます。
ええ。とっても簡単です。
もう一度。イラク戦争を実行すれば良いんです。
そうすれば今までどおりアメリカ陣営を中心とした安全保障体制。
イスラエルの問題を保留した上での、中東地域の平和を維持する事は可能です。

その代わりアメリカは今以上に疲弊して、弱体化する事になります。
莫大な戦費によってアメリカ国内で暴動が多発する事でしょうし。
事と次第ではアメリカは内戦状態に陥ってしまうかもしれません。
それを覚悟の上でやるのなら、ロシアの協力が無くても中東地域の平和は守れますし。
何よりもイスラエルの問題も再燃する事も無いでしょう。
・・・そこまでの覚悟がアメリカにあるのならば、私としても何も言いません。

うん。無理ですよね^^;
いくらアメリカでも、そこまでの犠牲は覚悟出来ないはずです。
そんなわけだから、対ロ制裁など今すぐにやめて。ロシアと関係を改善して。
大人しくロシアに協力を求める以外には無いだろうなぁ。と私は考えたわけなのです。


えーと。あの・・・少し冷たい事を言ってしまうかもしれませんが。
仮にウクライナがどれほど混乱したとしても、大した問題じゃないんです。
一番最悪の可能性を考えたとしても、アフガニスタンになるくらいです。
でも、イスラエルの問題が再燃してユダヤ教徒とイスラム教徒の最終戦争が勃発したら。
これはもう洒落にならないほどの、とてつもない大問題になるんです。
なぜかと言いますと。
この場合においてイスラエルは・・・核兵器を使用する可能性があるからです。
ええ。核戦争が勃発するかもしれないって事です。そうなれば世界の危機です。
だから、中東の混乱。それによるイスラエルの問題の再燃と言うのは。
世界中の誰にとっても無視出来ない大問題であるはずなんです。


最初の時。私達日本の場合はアメリカしか核兵器を持っていませんでした。
でも、今現在は世界中に核兵器が存在しております。
そして、一度でも核兵器が使用されれば二度目。三度目のハードルは下がります。
うん。世界が滅びてしまうかもしれないんです。
・・・もう少し。この点について真剣に考えても良いんじゃないかな。と私は思います。


それでは本日もまた失礼致しました。皆々様。おやすみなさいませ^^

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